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O plus E誌 2018年7・8月号掲載
 
その他の作品の短評
  (注:本映画時評の評点は,上からの順で,その中間にをつけています。)  
   
   『グッバイ・ゴダール!』:仏ヌーヴェルヴァーグの旗手,ジャン=リュック・ゴダール監督(ルイ・ガレル)と,『中国女』(67)の主役で2番目の妻となったアンヌ・ヴィアゼムスキー(ステイシー・マーティン)の結婚生活を描いたコメディだ。原作はアンヌの自伝「それからの彼女」で,監督は『アーティスト』(11) のミシェル・アザナヴィシウス。時代は1967年から68年にかけてで,監督の生まれた年だ。敬愛の念をもって作ったというが,本当にそうか? この時代の進歩的文化人を揶揄しているとしか思えない。反戦活動に傾倒し,どんどん主張や作風を変えるゴダールの身勝手さと自己欺瞞が目立つ。毛沢東の文化大革命,パリ五月革命,ベトナム戦争反対のデモの中,ミニスカートやベルボトムのジーンズが懐かしい。映像的にはなぞっているが,この監督は同時代を生きた訳でなく,ゴダールとその時代を観念的に捉えているに過ぎないと感じた。
 『最後のランナー』:オスカー受賞作『炎のランナー』(81)の主人公の1人エリック・リデルに関する後日談である。1924年パリ五輪の男子400m走で金メダルを得た後,宣教師として中国に赴き,任地で死亡したことは同作の最後に流れていたが,まさにその後半生の過酷な物語が描かれている。出生地の天津で平穏な布教,教育活動を行っていたが,1937年日華事変が勃発して日本軍が天津を占領する。国外退去勧告を受けるが,同地に留まることを選択したリデルは,太平洋戦争の渦中で収容所生活を余儀なくされる。ナチス・ドイツの蛮行を描いた映画は,心を痛めながらも他人事として観賞できるが,旧日本軍の理不尽な振る舞いは観るのが辛い。数々の虐待を受け,終戦を待たずに脳腫瘍で病没するという人生は,実話とはいえ,描く必要があったのかと思う。『炎のランナー』ほど印象的ではないが,本作の音楽も頑張っていた。終盤の賛美歌が美しい。
 『北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイ』:「ロックした」と言っても,戦闘機で爆破目標をロックオンした訳ではない。すっかり話題の北朝鮮だが,3年前の国家創設70周年記念日に欧州のロックバンドがコンサートを開いたのだという。ほぉー,そんなイベントを許可したのかと感心する。招かれたロックバンドは,スロベニアの「ライバッハ」(Laibach; 英語発音では「ライバック」)。こんなバンドは知らなかった。ネオナチ風で物議を醸し出すはみ出し者,鼻摘み連中だという。なるほど,それで意気投合したのかと納得した。入国,検閲,打ち合わせ,リハ風景を撮ったドキュメンタリーで,約1週間の出来事を描いている。編集が上手い。厄介な国と風変わりなバンドの間に入って,宥めすかし,開催にこぎ着けた監督の姿に感心する。当日の観客の表情も見ものだが,コンサート記録はたった1曲だった。それでもよくぞこの映画の公開をOKしたなと思う。
 『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』:1997年に発売されたCDがグラミー賞を受賞し,BVSCの日常と公演活動を描いた1999年のドキュメンタリー映画もヒットした。それから18年,今度はステージ活動を終える「アディオス公演」の模様を記録した映画だという。ということは,既に没している主要メンバーの姿は観られないのかと思ったが,心配は無用だった。キューバの国の歴史,その民族音楽の由来,旧BVSCの由来,主要メンバーの生い立ちまでを,前作以上に整理して見せてくれる。かつての映像もたっぷり使っている。前作以降の出来事は最後の30分だ。人懐っこい笑顔の名歌手イブライム・フェレールは酸素吸入器をつけて舞台に立つ。4日後に死亡した彼の葬儀風景(2005年)や,椅子に座って熱唱するオマーラ・ポルトゥオンドの姿も胸を打つ。前作を見直す必要はなく,初見の人も本作だけで十分だ。さしずめCDで言えば,豪華コンプリート版の体裁をとっている。
 『未来のミライ』:3年おきに公開される細田守監督の劇場用長編アニメの5作目である。これまでと同様,マスコミ試写には行かず,公開直後に劇場で観るつもりだったが,猛烈に多忙な時期で足を運びそびれてしまった。年末にゴールデングローブ賞にノミネートされたことを知った時には,さすがに上映している映画館はなく,Blu-rayディスクの発売まで待たざるを得なかった。この間にアカデミー賞長編アニメ部門にもノミネートされ,アニー賞では「長編インディペンデント作品賞」を受賞してしまった。アカデミー賞予想欄で触れるとなると紹介記事はないのかと問われるので,半年以上の遅延ながら,昨夏の公開時期のページのこっそり入れておくことにしよう。オリジナル作品としては4作目だが,本作はお得意の冒険ものではなく,家族を描いたホームドラマであり,流行のタイムトラベルの要素を盛り込んでいる。主人公は4歳の男の子の「くんちゃん」で,生まれたばかりの妹「ミライちゃん」が,しばしば女子高生の姿で未来の世界からやって来るという設定である。ほのぼのした物語で悪くはないのだが,筆者の評価は『おおかみこどもの雨と雪』(12)『バケモノの子』(15)より下になる。前作時に「いっそフルCGで,3D映画として制作していたら,もっと素晴らしい映像作品になっていたと思う。それなら満点で,世界で通用する」と書いたが,和製アニメ独特の画調のままで通用しているのは,3D-CG全盛の時代ゆえに,本作のほのぼの感が新鮮に感じられたのだと思う。「家族,家族…」の連発もハリウッド好みだったからだろう。特筆すべきは,未来の東京駅の描写で,惚れ惚れするシーンだった。そこでのロボット駅員や建築家の家らしい自宅のデザインも斬新で,いずれも3D-CGでモデリングしてから,2Dセル調に変換しているものと思われる。
 『クレイジー・フォー・マウンテン』:何という凄い山岳映画だろう。豪州映画のドキュメンタリー作品だが,対象となった名峰だけで17,撮影した国は22カ国に及ぶ。原題は単純な『Mountain』だが,邦題のように,山に見せられたクレイジーな登山家やアスリート達の冒険心を余すところなく捉えて見せてくれる。ロッククライミングは勿論,山岳スキー,スノーボード,マウンテンバイク,スカイダイビング,パラグライダー等々が登場する。もの凄い稜線を歩き,凄まじい斜度のダウンヒルを滑降し,ロープなしで絶壁を登る……。観ているだけで,何度足がすくんだことか。DVD発売を待っていてはいけない。この映画は,絶対に大きなスクリーンのシアターで観るべきだ。映像内の出来事も凄いが,それを同伴者がカメラに収めていることにも驚愕する。火山の爆発,溶岩流も大迫力だ。ナレーションはウィレム・デフォーで,音楽も編集も素晴らしい。
 『ウインド・リバー』:主演男女優がジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンと言えば,アベンジャーズ・チームの仲間だが,本作では野生生物局の凄腕ハンターのコリーとFBI女性捜査官のジェーンを演じる。舞台となるのは米国ワイオミング州の先住民保留地で,表題はその地区名称だ。雪深い山岳地帯で,冬には連日零下20~30度の酷寒の地となる。こんな場所に先住民を追いやっているのかと,憤りすら覚える。そんな雪原の中で,先住民の少女の遺体が発見された。かつて同じような状況で娘を亡くしたコリーは,新米捜査官のジューンに協力して真相を突き止めようとする……。観ているだけで心も冷える殺伐とした雪原で,スノーモービルの活躍が印象的だった。淡々とした展開から一転,終盤の銃撃戦がリアルだった。それで一件落着でなく,その後のケア,最後の余韻がいい。監督・脚本はテイラー・シェリダン。この脚本は見事だ。
 『ヒトラーを欺いた黄色い星』:またヒトラーの名を冠した映画だ。ユダヤ人迫害の第2次世界大戦中に,首都ベルリンに潜伏して難を逃れた人々の物語である。ドイツ映画ゆえに,生真面目に実話を再現しようとしている。少し変わった構成で,実在の人物4人を選んでいるが,4話のオムニバス形式ではなく,4人のドラマがほぼ同時進行で展開する。随所に生前の本人のインタビュー,戦時中の実録映像も交えて,ドキュメンタリー風に描いている。まるでNHKの「映像の世紀」を観ているかのようだ。物語の切り替わりが頻繁で,誰が何をしたのか理解し,付いて行くのが精一杯だ。真剣に観賞する必要性が,緊迫感を増加させている。4人の生存が約束されているので,最悪の悲惨な結果に終わらないことは確実で,その意味では安心だ。戦時下で,ゲシュタポに隠れて彼らを匿ったドイツ人もいた。贖罪意識の一方で,このことも言いたかったのだろう。
 『スターリンの葬送狂騒曲』:チャーチルやヒトラーに負けじと登場するのは,旧ソ連の独裁者スターリンだ。第2次世界大戦を戦ったビッグネームの1人だが,本作での登場場面は冒頭の約20分だった。1953年脳卒中の発作で倒れ,数日後に死亡する。国葬までの間の激しい権力争い,党第一書記のフルシチョフが副首相のベリヤを粛正して権力を得る過程が描かれている。ロシア映画でなく,英米の俳優が演じ,セリフはすべて英語で,1950年代のモスクワをロンドンで再現している。強烈かつ残酷な権力闘争であるのに,飛び交うセリフは下品かつ滑稽で,ブラックコメディとしか思えない。どこまでが真実なのか眉唾だったが,最後に壮大な葬送曲が流れると全部本当に思えてくる。英・仏・ベルギーの合作で,監督は英国人のアーマンド・イアヌッチだった。何だ,ロシアW杯のベスト4中の3カ国が,ロシアをコケにした映画なのかと笑ってしまった。
 『2重螺旋の恋人』:フランソワ・オゾン監督作で,原題は『L'amant Double』。「2人の愛人」に「双子」の意味も込めてあるようだが,粋な邦題を当てたものだ。物語中に2度螺旋階段が登場するが,染色体中のDNAが物語に関係することも暗示している。ヒロインは,監督のお気に入りの美人女優マリーヌ・ヴァクト。カウンセリングを受けた精神分析医(ジェレミー・レニエ)と恋に落ち,同居生活を始めるが,彼には傲慢な双子の兄がいた……。冒頭からこれはサイコ・サスペンスだなと予想できるが,次第にホラー・ミステリーの様相も帯びてくる。監督が仕掛けた「衝撃の結末」という触れ込みなので,オチは書けない。どんな結末か予想する楽しみはあるが,まず当たらないだろう。劇中とエンドソングでエルヴィス・プレスリーの"As Long As I Have You"(58)が使われていた。回転数を落として格別に低い声にしてあったが,これは意図的なのだろうか?
 『追想』:主演は一歩ずつ大女優の道を歩むシアーシャ・ローナン。前作『レディ・バード』(17)での高校生役から一転して,新婚当日の23歳の新妻を演じている。時代は1962年で,新婚初夜での男女の営みとそこから生まれる誤解の積み重ねがテーマだ。これなら題名は『初夜』の方がいいと思ったが,原作小説の邦題がそれだった。原題は『On Chesil Beach』。なるほど,英国の個性的な海岸で,修復するどころか,2人は決定的な破局を迎える。45年後の回想で,この破局シーンが別アングルで再登場する。なるほど「追想」だ。この時代を忠実に再現したかったのだろう。英国の風景,室内装飾,家庭事情が綿密に描かれている。ジャズとロックンロール,そして弦楽曲と,音楽も物語の大きな役割を果す。当時の男女のモラルは現代では滑稽に思えるが,若過ぎる2人の心のすれ違い,些細なことから生じる破局はいつの時代も同じだ。そして過去を忘れて現実に生きるのが女で,男はいつまでも過去の想い出に浸る。
 『オーシャンズ8』:豪華出演陣で話題を呼んだ犯罪映画『オーシャンズ』シリーズ3部作の正統な後継作品である。ジョージ・クルーニーが演じたダニー・オーシャンの妹デビー(サンドラ・ブロック)が主人公で,兄と同じく仮出所前のインタビュー場面から物語は始まる。これだけで想像がつくが,早速,女性だけのプロフェッショナル7人を集め,1億5千万ドルの宝石を盗み出す計画を実行に移す。K・ブランシェット,A・ハサウェイ,H・B・カーター等の助演女優陣も豪華だが,彼女らの衣装も,舞台となるNYメトロポリタン美術館でのファッションイベント「メットガラ」も華麗だ。音楽(別項参照)も惚れ惚れするような出来栄えで,それらに気を取られ,物語を追うのが疎かになる。お洒落過ぎるぐらいお洒落だが,惜しむらくは,強盗映画としての緊迫感に欠ける。大量の宝石を盗み出す手口は,種明かしではなく,真正面から描いて欲しかった。
 『オーケストラ・クラス』:フランス映画で原題は『La Mélodie』だが,本作も邦題の方がずっといい。楽器まで貸し与え,プロの演奏家たちが音楽を教える実在の教育プログラムに基づいている。挫折した演奏家が小学校の音楽講師となり,荒んだクラスを音楽を通して建て直し,コンサートを目指すというヒューマンドラマだ。よくあるパターンで,『スクール・オブ・ロック』(03)『コーラス』(04)『くちびるに歌を』(15)『天使にショパンの歌声を』(15)等の同系列作品を思い出す。舞台となるのはパリ19区にある小学校の6年生のクラスで,半端でない悪ガキ達と向かい合うのは中年バイオリニストのシモン(カド・メラッド)だ。子供が苦手な彼が,このクラスの指導を通して,改めて音楽に接する喜びを感じる展開に,素直に感情移入できる。最後は他校と合同での演奏会参加で,順位を競うコンクールではない。それでもコンサートが成功裡に終わり,感動する。
 『チャーチル ノルマンディーの決断』:ゲイリー・オールドマンが特殊メイクでの演技でオスカー男優となった『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(18年3・4月号)が話題だったので,当然,あらゆる面で比較したくなる。本作で英国の宰相を演じるのはブライアン・コックスで,前宣伝ではノーメイクであることが強調されている。元々肥満体だから,メイクなしでも違和感はない。時代はダンケルク撤退作戦から4年後で,連合国軍のノルマンディー上陸作戦の舞台裏を描いている。多くの死傷者を出したガリポリの戦いに懲りたチャーチルは,この作戦に大反対で,日々苦悩していたという。この歴史秘話を強調するあまり,本作の英国首相は妻や秘書に当たり散らす幼児的な頑固ジジイで,とても稀代の大政治家には見えない。彼を支える女性たちにスポットライトを当てているのは最近の映画ならではで,その点では新鮮だった。
 『皇帝ペンギン ただいま』:第78回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞の受賞作『皇帝ペンギン』(05年7月号)の続編である。南極の極寒のブリザードの中での過酷な子育てが印象的だった。一躍このペンギン種が有名になり,フルCGアニメ『ハッピー フィート』(07年3月号)の主役にもなった。続編となるともはや同じ驚きはないが,映像は格段に綺麗になっている。前作から12年,自然を描いたドキュメンタリー映画では,デジタル4Kカメラやドローンの利用がもう当たり前になっている。水深70mでの水中撮影した映像も素晴らしい。改めて,山々や子ペンギンの様子は思わず『ハッピー フィート』にそっくりだと感じてしまった。監督は前作と同じリュック・ジャケ。膨大な映像記録から,物語を作る手口は前作と同じだ。
 『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』:舞台は1980年のウィンブルドン,当時のテニス界のランキング1位と2位の両雄が戦った決勝戦を克明に描いている。スウェーデン人で冷静沈着なビヨン・ボルグと米国の悪童ジョン・マッケンローの対決だが,スウェーデン映画なので当然ボルグの扱いが7割以上だ。スウェーデン俳優スベリル・グドナソンは正にボルグにそっくりなのに,マッケンロー役のシャイア・ラブーフはまるで似ていない。演技力で選んだのだろうが,もう少し似た俳優を探せなかったのかと不満が残る。センターコートの大観衆やボールの軌道は当然CG/VFXの産物だろうが,最近の技術なら,随所で本物のテニス選手の体躯に顔だけすげ替えていることだろう。フルセット3時間55分に及ぶ伝説の死闘は,ボルグが4連覇を果たした年だったか,翌年の王者交替の時か,覚えていなかったので,余計に勝敗の行方に固唾を飲んだ。結果を知らず,予備知識なしで観ることお勧めする。
 『泣き虫しょったんの奇跡』:主人公は将棋のプロ棋士・瀬川晶司五段の半生記である。この棋士を知らなかった。脱サラして35歳でプロ編入試験に合格した異色の棋士だそうだ。藤井聡太四段(当時)の破竹の連勝の後,早逝した村山聖九段に続いて,ドラマ性のある棋士が脚光を浴びる。まるで将棋連盟の広報映画のようだ。26歳の年齢制限までに四段になれずプロ棋士を断念したが,諦め切れずに再挑戦する姿が描かれている。奨励会の仕組み,町の将棋道場,将棋会館内の様子がよく分かる。監督・脚本は自らも奨励会在籍経験のある豊田利晃で,対局シーンの演出はさすがだ。主演は松田龍平で,いつもの淡々とした演技がこの役に似合っていた。助演陣が豪華で,松たか子,染谷将太,妻夫木聡,美保純,國村隼,小林薫,藤原竜也,イッセー尾形らが登場する。鳴り響く音楽はエレキギターかドラムで,盤面を打つ駒の音と見事なアンサンブルを成していた。
 『1987,ある闘いの真実』:改めて,映画はプロパガンダに適したメディアだと感じた。独裁政権側だけでなく,反権力側にとっても事情は同じである。速報性ではTVや新聞に劣るが,歴史的出来事を広く世界に知らせるには,映画仕立てにするのが効果的だ。1987年の韓国,全斗煥軍事政権の独裁に対する民主化運動の実態を描いた社会派映画である。多少脚色されているにせよ,大筋は「真実」なのだろう。いや,多少でなく,反共の公安組織の暴走ぶりはかなり誇張されている。キム・ユンソク演じる所長の悪役ぶりが出色,大迫力だ。美少女(キム・テリ)を使った淡いラブストーリー,余韻を残す片方の靴等,エンタメ性のある演出も,観客に訴えたい映画としての価値を高めている。少なくとも,米国の黒人解放運動を描いた作品群よりもずっと面白く,印象に残る。この映画だけで,1987年に韓国で何があったのか,しっかりとインプットされた。
 
  (上記の内,『未来のミライ』は,O plus E誌には非掲載です)  
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