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DVD特典映像ガイド
   
O plus E誌 2009年11月号掲載
   
  『ベッドタイム・ストーリー』
 1枚もの。「宇宙のお話シーンの撮影秘話」(4分)は,ブルーバック,プレビズ,CG,ワイヤー&リフトを使っての無重力シーンの撮影風景と制作裏話。大したシーンでも,さほどの技術でもないが,こうした特典映像が入っているだけで楽しい。「みんな大好き! バグジー」(約3分半)では,本物のモルモットを使って演技させ,目玉だけCGだったことがよく分かる。「すばらしい子役たち」(5分余)は特筆すべきことなし。
 
   
  『マダガスカル2』
 1枚もので子供向きだが,侮るなかれ。「メイキング」(11分余)は,スタッフが企画・制作の要点を語るが,キャラのデザインやCGの新技術などが良くまとまっている。「不時着の描き方」(3分半余)では,制作スタッフが実演しながら構図や動きをデザインしている様子が楽しそう。ピンクのポロシャツ姿の中年女性がまさにカバそっくりで笑える。「ドリームワークス・アニメーション・ジュークボックス」は,過去9作品の代表挿入曲のヒットパレード。選曲がいい。「アレックスと一緒にダンス」(3分余)も同様に,ミュージックビデオとしても良質で楽しい。映画本編もメイキングも,限られた尺を活かして丁寧に作られている。
 
   
  『ウォッチメン』
 勿論,2枚組。Disc 1に「空想世界のテクノロジー」(17分弱)がある。「コミックに学ぶ物理学」を講じているミネソタ大学物理学教授が,劇中の超能力の物理学的意味を解説する。「弾丸を掴むことができるか」等で,そこそこ面白い。Disc 2は全体で約100分。「コミックを変えたコミック」(29分弱)「現実世界のスーパー・ヒーロー」(26分余)は,原作コミックと映画を対比しつつ,「ウオッチマン」なる存在や魅力を語る。「ビデオ・ジャーナル」なる項目に11点のメイキング映像(各3〜4分)があり,中身は濃い。当欄の読者にとっては「青き超人」と「ロールシャッハのマスク」が必見だが,技術的にはほぼ想定の範囲内だった。他に,セット作り,衣装,小道具,時代考証で,ザック・スナイダー監督の映像美感覚,こだわりがよく分かる。
 
   
  『トワイライト〜初恋〜』
 2枚組。Disc 2には16項目もあり,未公開シーン,TVスポット,音楽メイキング,プロモーション映像集,原作者インタビュー等,色々あるがあえて観る必要なし。「メイキング」は全部観ると54分だが,6項目に分けているのが親切だ。撮影風景,アクションシーンの演出等,どれも驚くこと,感心することがない。一般映画ファン向きだが,唯一の見どころは「編集の魔法:最終工程」(5分半)で,ポスプロ工程全般の解説がある。当然数々のVFXシーンのメイキングもあったが,ここでも特筆するほどのものはなく,在り来たりで平凡だ。
 
   
  『レッドクリフ Part II』
 3枚組。Disc2に「イベント映像」「舞台挨拶」「スポットCM各種」等が多数あるが,当欄のお目当ては「VFXメイキング」(2分弱)だけだ。多数の船,それが炎上するシーンの制作過程が駆け足で流れる。これは圧巻。もっとじっくり見せてほしいのに短か過ぎる。
 Disc 3の「メイキング映像II」は1時間余だが,章立てされておらず,不親切だ。大掛かりな撮影風景,事故のハプニングなど,ほぼ時間順の映像日記だが,だらだらと長い。もう少し整理しろと言いたいが,Part Iに対しても同じことを述べていた。素顔のリン・チーリンはとにかく美形で魅力的。それだけが救いの特典映像だ。
 
   
  『ヤッターマン』
 これも3枚組だが,邦画にしては良心的価格だ。「ビジュアル・コメンタリーディスク」(Disc 2)は,映画全編を小さな画面で見せながら,三池監督・櫻井翔・生瀬勝久が語る。これなら別ディスクにする必要はなく,本編ディスクに音声を入れるだけで十分だ。
「お楽しみディスク」(Disc 3)は,8点の特典映像で計145分ある。「メイキング・ダイアリー」は 撮影現場のビデオ日記だが,「ヤッターマン編」(39分弱)と「ドロンボー編」(32分余)の2つあって,予想通りいずれも冗長だった。「VFXヤッターマン!」(8分弱)は様々なシーンを丁寧に解説しているが,少しかったるい。技術的には可もなく不可もなく並みだ。むしろ「美術のセットの秘密!」(約6分半)の方がメイキングとしては上質だ。遊び心と緻密さの両方が生きている。他に「ドロンボーダンスのメイキング」や「メカ解説!」等があるが,子供向けのタッチがくどくて臭い。
 
 
   
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