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(注:本映画時評の評点は,上から,,,の順で,その中間にをつけています。) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
衝撃のビジュアルとサウンドは,ゲーマー世代の感覚 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最後に飛び込んで来たのが,このVFX超大作である。本号には間に合わないと半分諦めていたのだが,米国公開(3月6日)の翌週に目にすることができた。となると今月号に詰め込まざるを得なくなり,予定していた他作品は短評欄や来月号に追いやられた。ビジュアル的には,それだけの猛威を奮って良い意欲作である。 |
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写真1 窓を破って落下するこのシーンで,まず圧倒される |
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■ CG/VFXの主担当はSony Pictures Imageworksで,他に Imageworks India, Inttelligent Creatures, MPC Vancouver, CIS Hollywood, Rising Sun Pictures等も参加している。全1,100のVFXシーンは良質なだけでなく,各シーンがアーティスティックな香りに溢れている(写真2)。スナイダー監督の原作に対する解釈なのだろう。 | |
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写真2 随所に登場するVFXシーンは,いずれも上質 |
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■ ジョン・オスターマンが実験中の事故で,全身が粒子に分解し,Dr.マンハッタンに変身するシーンはその最たるものであり,圧巻だ(写真3)。唯一の超能力者となって以降,全身水色で蛍光塗料のように発色している姿は印象的だ(写真4)。勿論,全身CG表現であり,MoCapデータがフル活動していることは言うまでもない。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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写真3 Dr. マンハッタンが生まれるシーンも圧巻 |
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写真4 これが変身後の超能力者Dr. マンハッタン |
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■ 顔のない男ロールシャッハの顔は,白黒模様が常に変化しているように描かれている。2Dの2値パターンでデザインしておいて,3Dの顔にマッピングしている(写真5)。これも最近のトラッキング技術の進歩の賜物だ。 | |
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写真5 2値画像の顔が刻々と変化するロールシャッハ |
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■ 全編で約200のセットを構築したというリッチさだ。中でも,1980年代のNYの街を再現した様子は秀逸だ(写真6)。誰もが知っているケネディ暗殺シーンの再現も見事である。ダラスの現場ではなく,バンクーバーにそっくりのオープンセットを再現したそうだ。ニクソンやキッシンジャーのそっくりさんを登場させてくれるのも,同時代を知る観客には嬉しいだろう。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■ では,そうしたVFX大作がなぜ満点の☆☆☆ではないのかと言えば……。答えに窮するが,筆者の感覚では,物語を楽しみたい一般映画ファン向きでないように思える。会場にいた若者たちは,「こんなオモロイ,すごい映画はない。音も映像も最高や!」と叫んでいたから,感性の違いか,年代の違いなのか……。そーか,CGの表現力が増したゲーム感覚なのだ。X-Box派のゲーマーの琴線に触れる映像なのだ。 | () | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(画像は,O plus E誌掲載分から追加しています) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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