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今年もオスカーの時期がやって来た。こうした映画評欄に関わる者としては,ゴールデングローブ(GG)賞のノミネートから,アカデミー賞授与式までの2ヶ月余は,心が弾む季節である。映像技術専門誌の広告欄を飾る各VFXスタジオのアピールも,新聞・雑誌等での予想記事も,眺めているだけで楽しい。たかが映画の,ある一国の業界内イベントに過ぎないのだが,その結果に目くじら立てるも良し,気に入った作品の受賞を喜ぶも良しではないかと感じる。 | ||||||||||||||||||||
[追記](2月22日執筆) 一昨日(2月20日),ようやく『アンナ・カレーニナ』(4月号で紹介)の試写を観た。「撮影賞」「美術賞」「衣装デザイン賞」「作曲賞」の4部門にノミネートされている意欲作である。「美術賞」でも有力だと思うが,「衣装デザイン賞」の大本命だろう。本作を観るまでは『レ・ミゼラブル』が有力かなと考えていたのだが,本作の終盤にアンナ(キーラ・ナイトレイ)が着て登場するワインレッド色のドレスに圧倒された。オスカーは,これに決まりだ! |
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[受賞者発表後の感想] 結果的には,今年も「願望」と言い訳しながらも,的中率はかなり高かった。ただし,試写を観ていないのに,ノミネート部門や噂から,作品賞は『リンカーン』,監督賞はS・スピルバーグの3回目の受賞(2回目と書いた上記はミス)が有力と書いたのは大ハズレだった。監督賞にベン・アフレックがノミネートされなかったことが,却って同情を集めたのか,日ごとに『アルゴ』の世評が高くなっていた。さすがにアカデミー会員もこれはまずいと思ったのか,作品賞には『アルゴ』が選ばれ,ベン・アフレックはプロデューサの1人としてオスカー像を得るところとなったのは,既にご存知の通りである。ずっと彼の才能を愛でてきた当欄としては素直に嬉しい。試写を観た7本から選んだ2本には入れていたし,昨年度の一般作品ベスト1に挙げていたのだから,40%程度は正解としておこうか。 有力候補は知りながらも,「願望」を述べた監督賞(アン・リーが2度目の受賞)と主演女優賞も見事にハズレだった。ジェニファー・ローレンスは『ウィンターズ・ボーン』(11年11月号)以来注目している女優で,演技力は確かだが,さすがに22歳は「まだ若い。早い」と思ったためである。 その他の「助演男優賞」「外国語映画賞」「脚本賞」「美術賞」「衣装デザイン賞」「オリジナル歌曲賞」「視覚効果賞」「長編アニメーション賞」「ドキュメンタリー賞」は.8勝1敗で.外したのは「美術賞」(『リンカーン』が受賞)だけである.とりわけ,「視覚効果賞」「長編アニメーション賞」を的中できたのは.本欄の面目躍如だと自慢しておこうか。 ちょっと残念なのは,2月号の『ライフ・オブ・パイ…』の紹介記事本文中で,「美術賞,撮影賞のオスカーの最有力候補だ」と書いておきながら,「撮影賞」を書き漏らしたことだ。 | ||||||||||||||||||||
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