O plus E VFX映画時評 2026年1月号掲載

私の選んだ2025年度ベスト5&10


 恒例の「ベスト5&10」だが,その集計対象範囲の過去2年と全く同じ基準で,下記である。よって,なぜ1月号から12月号までの単純合計本数でなく,調整を入れているかは繰り返さない。

  (2025年1月号 − GGN24)〜(2025年12月号 + GGN25)
  [注]GGN24=82GG賞ページでの紹介映画で,2024年中に試写を観終えた作品数
     GGN25=83GG賞ページでの紹介映画で,2025年中に試写を観終えた作品数

過去3年分と今回の対象作品数の推移は,以下の通りである。

・2022年 メイン 39本(11),短評 229本(28)
・2023年 メイン 38本(10),短評 208本(22)
・2024年 メイン 36本(10),論評 201本(23)
・2025年 メイン 30本(12),論評 194本(25)
[注]括弧内は評価の本数

 メイン欄も論評欄も対象本数は減ったのに,評価数は増えているので,いずれも激戦となった。ただし,本数減の原因は少し異なる。メイン欄は,既に方針変更を宣言したように,完成版の掲載時期を遅らせてでも,多数の画像を掲載する長文記事とした。このため,そこそこのVFX利用映画であってもメイン記事扱いせずに,一般映画扱いしたため,メイン欄の本数が減ったのである。決して,CG/VFX利用度が減った訳ではない。
 一方,その移行分が増えたにも関わらず,論評欄の掲載作品数が減っているのは,試写は全編を観ておきながら,掲載を見送った作品がかなり増えたためである(そうした映画は24本に及ぶ)。各記事を長めに書くようになり,採択基準を少し厳しくしたこともあるが,時間的制約から良作なのに見送った映画もかなりあった。
「総合評価部門」は,例年より秀作が多く,その分,メイン記事の評価も増えた。昨年は「頭1つ抜けた作品がなかった」と書いたのだが,今年は真逆で『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が正に頭1つ抜けている。日本国内での興行成績が冴えないのは,日本の映画館集客力が極端に特異なためで,当欄としては前2作と同様,CG/VFXの圧倒的な出来映えを正当に評価しておきたい。2位以下はほぼ差がなく,混戦で順位付けに悩んだ揚げ句,少しズルをして同率5位を2つ選んでしまった。
「SFX/VFX技術部門」は,例年通り「総合評価部門」との重複を避け,順位なしで5作品を選んだ。この部門は,作品全体での出来映えによらず選んでいるが,今年はからまで分散している。また,今年もこの5作品は,アカデミー賞視覚効果賞のショートリスト10作品中にすっぽり収まっている。
 昨年の「その他の一般作品部門」は,邦画を1本しか入れられなかったが,今年は2本に戻せた上に,『国宝』が堂々の第1位である。この部門を設けてから13年目での快挙だ。正直言うと,洋画の秀作『ワン・バトル・アフター・アナザー』とどちらにしようか,同率1位にしようかとも考えたが,単独1位でも不思議はないことは,世評や国内興行成績から見ても納得して頂けるかと思う。その他の話題では,上記のGGN25を集計対象にしていることで,『センチメンタル・バリュー』がランクインしている。第83回GG賞のノミネート数では,『ワン・バトル…』に継ぐ第2位の有力作品であり,ノルウェーが舞台であるから,アカデミー賞国際長編映画賞部門では『国宝』の強力なライバルとなることだろう。


◆◆総合評価◆◆
1. アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ
2. スーパーマン
3. ヒックとドラゴン
4. BETTER MAN/ベター・マン
5. 野生の島のロズ
5. ウィキッド ふたりの魔女

◆◆SFX/VFX技術◆◆(「総合評価」分を除く。公開順で,順位なし)
F1®/エフワン
ジュラシック・ワールド/復活の大地
トロン:アレス
フランケンシュタイン
プレデター:バッドランド

◆◆その他の一般作品◆◆
1. 国宝
2. ワン・バトル・アフター・アナザー
3. ANORA アノーラ
4. WEAPONS/ウェポンズ
5. 教皇選挙
6. 名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN
7. センチメンタル・バリュー
8. 爆弾
9. アイム・スティル・ヒア
10. 政党大会 陰謀のタイムループ


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