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            plus E誌 2017年7月号掲載 | 
         
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                            『パイレーツ・オブ・ カリビアン/ 最後の海賊』 
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                            | (ウォルト・ディズニー映画)
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                       オフィシャルサイト[日本語] | 
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                      [7月1日よりTOHOシネマズ日劇他全国ロードショー公開予定] | 
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                      2017年6月2日 TOHOシネマズ梅田[完成披露試写会(大阪)] 
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    (注:本映画時評の評点は,上から   ,  , , の順で,その中間に をつけています。) | 
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    物語は凡庸だが,CG/VFX的には斬新で,楽しめる | 
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     |   |  人気シリーズの5作目だが,前作『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』(11)からは6年も経ってしまった。ディズニー配給網は,洋画興行では1人勝ちの状態だ。マーベル作品やSWシリーズ等,配給作品が目白押しなので,同社オリジナル・シリーズにはなかなか順番が回って来なかったのだろうか。それでも,忘れられない内に1作入れておこうという匂いがする。 
 ヒット作の続編が作られても,計3部作で締め括ることが多く,5作目まで続くのは珍しい方だ。とりわけ,原作小説やコミックがないオリジナル脚本の場合は,長続きしない。目先の興収だけを考えて大作化するから,脚本的に行き詰まってしまうのだと思う。リブートせず,同じ主演俳優で8作目まで続いている『ワイルド・スピード』シリーズは例外で,『ターミネーター』シリーズは近作の駄作ぶりが目を覆う。快調だったのは2作目までで,3作目以降の劣化が目立つという点では,本シリーズも酷似している。ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウ船長がハマリ役で,彼の人気だけでここまで引っ張ってきたと言える。 
 副題が「最後の海賊」となっているのは,最終章と誤解する観客を狙ったためだろうか。例によって,エンドロールの後に次回作への伏線があるから,本作で終わるつもりは毛頭なさそうだ。この「最後の海賊」はスパロウ船長なのか,あるいは宿敵のキャプテン・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)か新登場の悪役「海の死神」サラザール(ハビエル・バルデム)か,ご想像にお任せします,と言い訳するつもりかも知れない。 
 シリーズものの宿命と難しさを長々と書いたのは,本作での復活を期待しつつ,難しいだろうと予測したためだ。結果は予測通りで,芳しくなかった。3作目『…/ワールド・エンド』(07年7月号)の評で,「誰と誰が何のために戦っているのか,まず理解できない。敵と味方も目まぐるしく入れ替わる。(中略)観客の予測を外すために,映像的にも物語的にもいじくりまわしている」と書いたが,本作も全く同じ印象だった。 
 監督には,ノルウェー人のヨアヒム・ローニングとエスペン・サンドベリが起用された。当欄では『コン・ティキ』(13年11月号)を取り上げ絶賛しているが,この才能ある監督コンビでも人気シリーズの再生は難しかったようだ。以下,賛否両方を含めた感想である。 
 ■ サラザールとその一味は,顔も身体もボロボロで,醜悪そのものだが(写真1),これが一向に怖くもなければ,憎々しげでもない。スパロウ船長は,バルボッサや英国軍にも追われるので,敵が多数で,存在感が分散してしまっている。死んでもすぐ生き返らせるので,シリーズ全体にリアリティがない。窮地になっても緊迫感がない。この悪循環に陥っている。辣腕プロデュサー,J・ブラッカイマーのセンスが古くなったと感じる。 
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              | 写真1 顔も身体もボロボロの「海の死神」サラザールとその一味 | 
             
          
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  |   |  ■ 物語が凡庸で退屈な半面,CG/VFX的には上出来で,見どころが沢山有った。まず,冒頭シーケンスでは,幽霊船フライング・ダッチマン号の海底からの浮上と最沈下を描いているが,これが絶品だった。中盤の帆船同士の海戦の描写も質が高い(写真2)。船上での戦いのシーンの大半はセット内での撮影だろうが,どこまでが実物セットでどこからがCGか全く識別できない。多数のシーンで背景がCG製の海だが,その描写も高品質だ。そして,クライマックスは,海が大きく割れて,お馴染みスパロウ船長のブラックパール号が窮地に陥るシーンでの攻防だ(写真3)。割れた海をこういう風に使うアイディアは新しいが,最近のVFX技術ならこの程度の描写は当然だとも言える。CG/VFXの主担当はMPCで,Atomic Fiction,lola VFX,老舗ILM等も参加している。 
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              | 写真3 海が真っ二つに割れるが,ブラックパール号はぎりぎりセーフ  | 
             
          
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     |   |  ■ すっかり騙されたのが,スパロウ船長の顔が変化し,若き日の姿に変身するシーンだ。ここまで若い顔に描けるのは大した技術だと感心した。てっきりデジタル処理の産物だと思ったのだが,若手俳優を起用していたようだ(写真4)。うーむ,似ている。見事に騙された。
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              写真4 若手俳優アンソニー・デ・ラ・トーレを起用。うーむ,似てる。 
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    (画像は,O plus E誌掲載分に追加しています) | 
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