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(注:本映画時評の評点は,上から,,,の順で,その中間にをつけています。) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ぐんとスケールアップして,面目躍如のリニューアル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
SF映画ファンでこの題名を知らない人はいないだろう。1966年の放映開始以来これまでに5つのTVドラマ・シリーズ,1つのTVアニメ・シリーズ,劇場用映画10本を数える一大映像群である。トレッキーと呼ばれる熱烈ファンが世界中にいるというが,熱烈度の割にその数は多くない。『スター・ウォーズ』シリーズが世代を超えて新しいファン層を開拓したのに対して,こちらは一般からの注目度も数段劣る。丁度ビートルズとローリング・ストーンズの関係に近いと言われる所以である。 |
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■ 本作のCG/VFXはILMが主担当だとすぐに分かった。SWシリーズで培った彼らの宇宙ものの表現力と自負心なくして,これだけの映像は作り得ない。バルカン星の消滅やブラックホールの表現は見事の一言に尽きる。USSエンタープライズ号は旧来のイメージを残しつつも,新しさを感じるいいデザインだ(写真3)。この質感は新しいシェーダーを使って創り上げているに違いない(写真4)。お馴染みのテレポートも嬉しくなるほどの出来映えだ。 | |
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■ 宇宙船内部もしかりである。クルーの配置やブリッジ内の様子は既視感に溢れつつ,モニター内の映像は斬新そのものだ(写真5)。7人のクルーはTOSの俳優のソックリさんではないが,近いイメージを与えてくれるキャスティングだ。ジェームズ・T・カークを演じるクリス・パインは,ウィリアム・シャトナーの若き日のようであり,『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)が甦ったようでもある。 ■ 最大の成功要因は,TOSの象徴的存在であったMr. スポックの扱いだろう。表題欄の写真を観た時は,レナード・ニモイが若いメイクで出ているのかと錯覚した。眉を釣り上げ,尖った耳で登場すれば誰でもバルカン星人に見えるが,ザッカリー・クイント演じる青年スポックの演技は素晴らしかった。加えて,驚いたことに伝説のレナード・ニモイが老いたスポックとして登場する。新旧スポックが対面する場面は,サービス精神に溢れている。トレッキー達は感涙にむせぶに違いない。 |
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(画像は,O plus E誌掲載分に追加しています) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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