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            plus E誌 2017年9月号掲載 |  |  | 
  
  
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                            | 『エイリアン: コヴェナント』
 
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                            | (20世紀フォックス映画) |  |  |  |  |   
                      |  |  |  | (C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation 
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                      |  | オフィシャルサイト[日本語][英語] |  |  |  |   
                      |  | [9月16日よりTOHOシネマズ日劇他全国ロードショー公開予定] |  | 2017年7月4日 GAGA試写室(大阪) 
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    |  | (注:本映画時評の評点は,上から    ,   ,  ,  の順で,その中間に  をつけています。) |  | 
   
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    |  | お馴染ゼノモーフも,新種のネオモーフも顔見せする |  | 
   
     |  | 老匠リドリー・スコットの原点帰りとも言うべき力作である。『エイリアン』(79)の前日譚の位置づけで『プロメテウス』(12年4月号)が製作されたが,その続編であり,新3部作の2作目とのことだ。 主演は,前作と同じマイケル・ファスベンダー。前作では,2093年に地球を出発した宇宙探査船プロメテウス号の乗組員であるアンドロイドのデヴィッド役であった。本作では,2104年に宇宙航行中のコヴェナント号で,改良型アンドロイドのウォルター役を演じる他に,再度デヴィッドとしても登場するらしい。ここまでの情報で,本作がどんな映画になるかを予想してみた。
 ●「プロメテウス」がギリシャ神話に登場する神の名であるのに対して,「コヴェナント(covenant)」は神との契約を意味しているそうだ。前作は深遠なSF大作であったが,本作はそれを受けた果敢な展開になると思う。
 ● 前作に負けずCG/VFXは充実していて,進化した映像を見せてくれるだろう。前作のラストからして,エイリアンは多くの場面で登場するに違いない。そして,最後に衝撃的な場面を登場させ,次作への伏線とすることが予想される。それが最近の大作の定番だ。
 ● デヴィッドとウォルターの両方(1人2役)が登場するということは,この2人が共闘するか,あるいは敵対する。おそらく,敵と味方に分かれるのだろう。
 以上が常識的な予想であるが,実際,ほぼこの通りの映画であった。まず,冒頭ではプロメテウス計画以前のエピソードとして,誕生直後のデヴィッドと生みの親である若き日のピーター・ウェイランド氏(ガイ・ピアース)が登場する(写真1)。2人の会話で,デヴィッドの名はミケランジェロ作の彫像「ダビデ像」に基づいていることが分かる。続くシーンで,ワグナーの曲,家具や古いピアノの由来に関しては,教養と蘊蓄の披瀝であり,人類の歴史と芸術をデヴィッドが学び取り,知能と創造性を取得していることを暗示している。
 
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              | 写真1 誕生直後のデヴィッド(右)と若き日のウェイランド(左) |  |  | 
 
    
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  |  | ウォルター以外の登場人物の大半は,コヴェナント号の乗組員である。ヒロインは,テラフォーミングの専門家ダニエルズ役のキャサリン・ウォーターストンで,『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(16)での魔法使いティナ役が記憶に新しい。 物語本編は,宇宙航行中のコヴェナント号がニュートリノの衝撃波を受けて破損し,修理に追われることから始まる。近くの惑星からの思わぬ電波を受信し,その惑星表面に調査隊を降下させることを決断する。そして,その惑星で待っていたものは……。という典型的なSFサスペンス・ホラーであり,CG/VFXの活躍の場だ。以下,当欄の視点での感想と評価である。
 ■ コヴェナント号は,外観も船内も悪くないが,少し古いタイプの宇宙船という印象だ。狭さは『ライフ』(17年7月号)の国際宇宙ステーション並みで,少なくとも『パッセンジャー』(17年4月号) のアヴァロン号ほどの広さはない。入植計画や不時着や事故などは,最近の宇宙ものとよく似ている。質感があり,CGとしては高級だが,映像としては既視感だらけだ。
 ■ その中でソーラーパネル(セイルと呼んでいる)のデザインは出色で,宇宙空間での修理シーンも見ものだった。船内のホログラム会議装置(写真2)は前作と似ているが,少し機能がアップし,進化しているように見えた。宇宙服内の眼前ディスプレイは少し斬新だ。
 
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  |  | ■ 美しく不気味な惑星は,大気成分は地球とほぼ同じで,動物は見当たらないが,植物は地球上とそっくりという設定である。大自然の景観は,ニュージーランド・ロケで得た実写映像とVFX加工の産物である。調査船が降りる湖面は,同国の世界遺産である入り江「ミルフォード・サウンド」が利用されている(写真3)。この惑星上で壮観だったのは,かつての先住民たちが築いた都市の描写だ(写真4)。15,000棟のビルで構成されている。この惑星からの脱出シーンも好い出来で,プレビズあってのアクション演出であると感じた(写真5)。 
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              | 写真4 まさにCG/VFXパワーで描いた光景。見事だ。 |  |  | 
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              | 写真5 調査船の惑星からの脱出劇は,かなり見応えがあった |  |  | 
      
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     |  | ■ 黒い胞子として人体に潜入し,背中を突き破って出現するネオモーフ(新種のエイリアン)の恐怖は,さすがの演出だ(写真6)。お馴染みのフェイスハガーや成体のゼノモーフ(写真7)もしっかり登場する。CG/VFXの主担当はMPC,副担当はFramestore, 他にAnimal Logic VFX, Luma Pictures等,数社が参加している。 |  | 
 
        
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              | 写真6 背中を突き破って登場するネオモーフは,不気味そのもの |  |  | 
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              | 写真7 そして,遂に成体のゼノモーフもしっかり登場する (C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved
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    |  | (画像は,O plus E誌掲載分に追加しています) |  | 
   
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