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(注:本映画時評の評点は,上から,,,の順で,その中間にをつけています。) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
VFXも出色だが,山崎監督の泣かせる技にも感服 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今月は童話・メルヘン系の作品が多いが,何をおいてもまずこの作品から語ろう。日本のVFX界の第一人者,『ジュブナイル』(00年7月号)『Returner
リターナー』(02年9月号)の山崎貴監督の待望の第3作目だ。昨年SIGGRAPH会場で偶然出会った時,「暮れくらいから,次回作の撮影に入ります。今度はタイムトラベルものじゃないけど,期待していて下さい」と話していた。何とそれがビッグコミック・オリジナル連載の『三丁目の夕日』の映画化だと知った時は,驚きかつ大いに嬉しくなった。
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この映画は時代考証とVFXに支えられ,徹底して黄金の昭和30年代前半を懐かしみ,楽しむ映画だ。それに尽きるが,以下その要点である。
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■ 上野駅構内の雑踏,ホームへの列車の到着,車窓から見る当時の光景の合成もいい出来だ。その一方で,三丁目の古い街並みは大掛かりなセットで質感を出している。銀座4丁目交差点等,まだ多くの人が覚えている光景が嘘っぽく見えないのは,建物やクルマだけでなく当時の人々の服装の再現も正確だからだ。子供たちの服の汚れやよれ具合も実に見事だ。 |
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■ 衣裳だけでなく,小道具もよくぞここまで再現したものだ。お巡りさんの白い自転車,買い物カゴ,焼き鳥を包む竹の皮,百円札,フラフープ,少年誌の表紙と付録,小学校の机と黒板,明治牛乳の濃紺の牛乳箱,観音開きのトヨペット・クラウン,電機店のナショナル坊や,田舎への土産に高島屋のバラの包装紙,煙草屋のガラスケースに並ぶタバコの種類(光,新生,パール等),電柱の広告(ボンタン飴,ライオン石鹸,グリコ等),流れる歌謡曲は三橋美智也の「リンゴ村から」,大津美子の「ここに幸あれ」……。いやぁ,懐かしい。
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