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久々の 役は,今年初めから本欄の編集担当をされているYさんです。原作の大ファンということで,改めて試写会に足を運んでもらいました。 |
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始めまして。マスコミ用試写会は初めてだったので,少し緊張しました(笑)。とっても楽しみにしてたんですが,観終って,ちょっとガッカリしました。子供の頃から大好きだったあの本とは違う世界でした。 |
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私はこの原作を知らなくて,映画を観てから本を買って読みました。もっとも,原作が日本で出版されたのは私が社会人になった後だから,知らなくて当然ですがね(笑)。ティム・バートン流のくせはあるけど,映画化としては結構忠実な方だと感じましたよ。何が,そんなに違ってたのかな?
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原作は子供の視線から描いてあるけど,この映画は大人の視線から物を観ているという感じですね。最後に,原作にはない「家族愛」を強調し過ぎているのも,ちょっと嫌みで逆効果です。
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手厳しいな。それはハリウッド映画の定番,住民税みたいなものだから,私などは無視して観ています(笑)。登場人物のイメージはどうでした?
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ウォンカ(邦訳本ではワンカ)さんは,偏屈でデリケートな老人のはずなのに,ジョニー・デップじゃ若くてハンサム過ぎますね。原作にはない別の面を見せてくれていますが……。
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じゃ,ジャック・ニコルソンかロビン・ウィリアムス,あるいは,ジェームズ・クロムウェルあたりが似合うのかな?
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私は,『ツインズ』 (88)でシュワちゃんのダメな兄を演じていたダニー・デヴィートなどをイメージしていました。子供たちは,大体想像通りでした。
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想像以上でしょう。よくぞまぁ,あれだけ可愛げのない,小憎らしいガキどもを集めたものだと(笑)。
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ウンパ・ルンパの気味の悪い顔も興醒めでしたよ。小人だから,もっと素朴な感じなのに…。
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あれが,T・バートン流の洒落っ気,ブラックユーモアですよ。ジョニー・デップが美男な分,その対比として,徹底してあの顔1つで押しているんでしょう。 <
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最初みな同じお面をかぶっているのかと思いましたが,全部 CGで描いているんですね。
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ディーブ・ロイという俳優の顔をスキャンし,動きをキャプチャし,デジタル・コピーし,縮小して実写映像に合成しています。その他にも CGシーンは多々あり,ビジュアル的には相当見せ場はあったでしょ。
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確かに,その点では凄かったです。原作と映画を別物と考えれば,ジェットコースター的なテンポの速さも,独特の世界観も面白いですね。ディズニー・アニメの世界に人間が入り込んだ感じです。 |
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いや,ディズニーでなく,これがティム・バートンの世界ですよ。かつてほどの毒はないけど,一般観客,大人にも子供にも楽しめるという意味では,これが彼のベスト作品という気もします。 |