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(注:本映画時評の評点は,上から,,,の順で,その中間にをつけています。) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
後半の3Dを意識した絵作りは,演習としては及第点 |
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次も3D作品だが,今度は実写版3D映画を2本取り上げる。いずれも若い世代に人気のあるシリーズの4作目で,最新作は3D化して話題作りをする必要に迫られたように見える。ブームとはいえ,3D技術を習得しておきたい製作会社にとっては,確実に固定観客が見込め,製作費をかけられるシリーズで試すのが安全策なのだとも考えられる。約1週間の差で公開されるこの2本は,日本の映画市場を二分する日米対決でもあり,まさに「リアル3D」と「2D→3D変換」の方式の違いを見比べる格好の題材でもある。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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監督は,シリーズ1作目のポール・W・S・アンダーソンが再びメガホンをとる。2作目以降も製作に関わってきたから,本シリーズの育ての親とも言える。助演陣では,アリ・ラーターが3作目に引続きクレア役で登場する以外には,あまり馴染みのある顔を見かけなかった。クリス役のウェントワース・ミラーは,TVドラマ「プリズン・ブレイク」の出身というから,強力な助演俳優を使わずに製作費を抑えた感がある。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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今回は,ウィルスの蔓延で世界中にアンデッド(ゾンビ)達が存在する中で,アリスが生存者を探し,刑務所内から救出するという物語だ。例によって,ゲーム世代向けの映像であるから,ストーリーはどうでも良く,派手なアクションによる映画ならではのスケールと,ゲームで馴染みのキャラがどれだけ出て来るかが鍵だ。その意味でのフル3D撮影は,ゲームでの3Dのあり方を探る上での実験も兼ねているのだと思われる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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スケールアップの努力は買うが,採点不能で追試待ち |
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7月に公開された『踊る大捜査線』と並ぶ邦画のドル箱シリーズだが,「フジテレビ+東宝」が同じ年の2ヶ月半差で両方投入してくるとは思わなかった。当初は3Dの予定はなかったというから,当然「2D→3D変換」の産物である。大作でその経験すらない日本映画界にとっては,本作品での3D上映の成否が,今後の3D映画製作の行方を占う試金石となるだろうと噂されている。この3D変換は,CG/VFX担当のオムニバス・ジャパンではなく,Q-TECが担当している。ポスプロ業界の雄であるが,最近CG,VFXでも名前を何度か目にする。本作の後に,『劇場版 3D あたしンち』の3D化担当も公表されているから,時流に乗って,3D変換を事業の柱にしようという意気込みのようだ。どんな出来映えか楽しみにしていたが,ようやく8月中旬に始まったマスコミ用試写会では,2D版しか上映されなかった。それだけ,難作業なのだろうか。止むなく,まず2D版を観て,後日3D版を再確認することにした。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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閑話休題。このスケールのアクシデントを描くのは,日本映画としてはかなり気合いを入れた大作になる。実際,国内としては最大級のスタジオに大掛かりなセットを組んでの撮影となった(写真6)。この中での風水まみれの特殊撮影(写真7)は,軟弱な俳優には過酷なものだっただろう。勿論,同テーマのハリウッド製パニック映画に比べれば,緊迫感もリアリティも足りなく,児戯に等しいが,経験しないことには技術も演技も上達しない。このスケールの企画を立てたことを評価しておこう。CG/VFXとしてはまずまずの出来だが,カメラワークはパンが多く,回り込みは少ない。やはり「2D→3D変換」が大きな制約を与えているのだろうか。 本稿執筆は公開5日前だが,とうとう3D試写を観る機会は与えられなかった。評価のしようがないので,公開後に映画館で観て,後日追加報告しよう。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(以下は,2010年11月号に掲載) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
目は疲れないが,3Dメガネも要らない | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
先月号でのお約束通り,試写が観られなかった3D版の追試の結果を記しておこう。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(画像は,O plus E誌掲載分に追加しています) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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