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DVD/BD特典映像ガイド
   
O plus E誌 2010年7月号掲載
   
  『イングロリアス・バスターズ』
 BD1枚もの。特典映像は多数あるが,曲者監督らしく,素直なメイキングはなく,こだわりとお遊びのオンパレードだ。まず「国家の誇り」(6分余)は劇中に登場するナチス・ドイツのプロパガンダ映像で,ご丁寧にフルバージョンが存在し,そのメイキングのパロディ「メイキング・オブ『国家の誇り』」(4分)まである。「『地獄のバスターズ』について」(約7分半)は,1978年に製作されたイタリアの戦争映画(英題は本作と同じ)の紹介で,エンツォ・G・カステラッリ監督は本作にナチの将軍役でカメオ出演している。「ハイ!サリー」は編集担当者サリーへのメッセージ集で,「カチンコ係の掛け声集」と共にオフザケだ。こういう映像をDVD/BDに収録すること自体が,この監督らしい。
 
   
  『戦場でワルツを』
 DVD2枚組。未公開シーン,予告編,記者会見の他は,「メイキング」1本だけだが,これが約70分もある。せめて話題毎に分割し,見出しをつけて欲しいところだ。監督主導で,企画から素材撮影,アニメーター達との会話などが入っているが,語りは冗長で長過ぎる。
 アニメーション制作は,実写映像の画面全体を絵画化したというより,素材映像をなぞり,多数の要素を組合せ,大半は新たな絵として描いている。煙や光の表現が見事だ。ハリウッド流でもジャパニメーション流の製作方法でもないことは確かだ。監督とアニメーター達との交わりは,苦労が滲み出ている。ポルノの是非論争があり,これ自体がもう1つのドキュメンタリーだ。
 
 
   
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