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DVD特典映像ガイド
   
O plus E誌 2009年5月号掲載
   
  『インクレディブル・ハルク』
 2枚組。Disc 2には特典映像が6点ある。「メイキング・オブ・ハルク」(30分弱)はTVの特番なのだろうか。普通の総合的メイキング映像で,スタッフとキャストの語りと撮影風景と完成映像が背景に何度か出て来る。可もなく不可もなく,余り印象に残らない映像だ。
 「視覚効果の分析:ハルク現る」の下には,「瓶詰め工場編」「大学編」「ハーレム編」の3編があり,いずれも10分前後だが,全体の表題が不適切だ。VFXシーンを分析というより,撮影風景とスタッフ&キャストの語りで,むしろ現場で作るSFXの方が多い。内容的には冗長できちんとした技術解説になっていない。
 この特典映像集の欠点は,どのクリップも同じ撮り方で個々の映像に個性がなく,中身は薄くないのに凡庸な印象を受ける。その中で次の2点は比較的優れていた。「ハルク誕生まで」(9分余)は,原作コミックや過去の映画化と比べて,どういうCG製ハルクを作り上げたかの話だ。発光性特殊パウダーを塗り,エドワード・ノートンの顔の演技を計測する新装置が興味深い。従来のMoCapよりかなり高精度なようだ。対する「アボミネーション誕生まで」(10分余)は,敵役の制作メイキングだ。ハルクより強そうに見せる工夫等は悪くない。こちらはMoCap多用で,その収録シーンが印象深い。
 
   
  『イーグル・アイ』
 2枚組だが,Disc 1に未公開シーンや短いメイキング映像(3:02)がある。どうやらダイジェスト版で,廉価版ディスク1枚がそのまま流用している。当然Disc 2には数々の特典映像がある。「別エンディング」は,さほど衝撃でもなく,まずまず予想通りだった。NG集や監督対談なども入っているが,見ものは次の3点だった。
 「コンプリート・メイキング&インタビュー」(25分半)は,これが上述の完成版だった。長さの割には中身は濃い。語りも撮影風景の中身も上質だ。複数のウィンドウの使い方が上手い。トラックからコンテナが離脱するシーンもアリア構築のメイキングも素晴らしい。
 「国防の中枢〜『イーグル・アイ』オン・ロケーション」(6分弱)はワシントンD.C.でのロケの様子だ。議会図書館や国防総省など,その威容だけでなく,よくぞこんな場所での映画撮影を許可するものだと驚く。「それはすべてを見ている〜追跡技術という脅威」(9分余)は,映像監視技術の現状を紹介するサービス映像だ。ごく普通に面白くためになる。
 
   
 
   
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