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O plus E誌 2020年5・6月号掲載
 
映画サウンドトラック盤ガイド
   
 

■「Juliet, Naked (Original Motion Picture Soundtrack)」
(Milan Records)

   
 
 
 
  『15年後のラブソング』のサントラ盤で,国内盤はなく,輸入盤かデジタル配信で入手できる。本編中での登場楽曲は25曲クレジットされていたが,その全曲収録を期待していると見事に裏切られる。この映画用の新曲10点(全15曲収録)だけで構成され,ちょっとユニークな企画となっている。
 映画中でタッカーが歌うのは“Waterloo Sunset”だけだったが,このOSTでEthan Hawkeの歌唱曲は8曲もある。元々架空のシンガーなのだが,これが伝説の名盤「Juliet」という洒落だろう。そしてデモ音源「Juliet, Naked」の4曲は,楽曲提供者のNathan Larson, Robyn Hitchcock, Conor Oberst, Ryan Adamsらが自ら歌っている。これらがBonus Track扱いというお遊びだ。
 
   
 

■「Wild Rose (Official Motion Picture Soundtrack)」
 (Universal-Island Records Ltd.)

   
 
 
 
   こちらも国内盤はない。全21曲の内,主演のJessie Buckleyの歌唱曲が17曲で,残る4曲はブルーグラスの器楽曲である。全くカントリー音楽を聴いたこともなかったにしては,素晴らしい歌唱力で,見事にカントリーのヒット曲やスタンダードナンバー10曲を歌いこなしている。
 この映画のための新曲は10曲で,主題歌“Glasgow (No Place Like Home)”はスタジオ収録版の他に,映画のラストで歌われるライブ版も収録されていて,このアルバムを締めくくっている。複数の映画賞レースで主題歌賞に輝いただけのことはある美しい名曲だ。
 新進女優にここまでの歌唱力があり,新曲の作詞作曲にも関わったというのに驚いた。元々,英国のBBCのオーディション番組「I'd Do Anything」で準優勝し,シンガーソングライターとして活躍した後,女優に転じたという経歴を知り,納得した。このサントラ盤が彼女の歌手としてのデビュー・アルバムになった訳だ。
 
   
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