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O plus E誌 2006年11月号掲載
 
    
 
その他の作品の短評
  (注:本映画時評の評点は,上からの順で,その中間にをつけています。)  
   
   ■『レディ・イン・ザ・ウォーター』:『シックス・センス』(99)のM. N. シャマラン監督の最新作。プールの底から現われた水の妖精を魔物から守り,もとの世界に戻してやるという大人の『E. T.』物語だ。進歩しているのは毎作品登場する監督本人の演技力だけで,作品の質は一作毎に低下している。CG怪獣の造形は凡庸,観客を驚かせる仕掛けも今イチで,退屈な映画だ。
 ■『ナチョ・リブレ 覆面の神様』 『スクール・オブ・ロック』(03)で快演したジャック・ブラックと同スタッフが製作したコメディ。今度は覆面レスラーとなって活躍する修道士を演じる。実話が原作だが,前作ほどのパワーはなく,笑えない。さほど感動もしない。
 ■『プラダを着た悪魔』:一流ファッション雑誌の剛腕女編集長と新人アシスタントの丁々発止のやりとりを描いたサクセススートリー。無理難題をふっかけるメリル・ストリープの鬼編集長ぶりがすごい。まさに貫録。ファッション満載の若い女性向きの映画だが,オヤジ世代が観てもかなり楽しめる痛快譚だ。もっとも,男性上司と新入社員に置き換えて考えるとどこにでもある話なのだが,それでもやはり面白い。
 ■『椿山課長の七日間』:浅田次郎原作の同名小説の映画化作品。突然死した椿山課長が天国に行く前,絶世の美女となり数日間生き返って人間界で引き起こす家族愛のドラマだ。原作はギャグあり,奇跡あり,涙ありの典型的な浅田ワールドだが,本作品ではギャグは控え目で嫌みなく仕上がっている。志田未来の美少女ぶりが眩しく,桂小金治の惚け老人ぶりが素晴らしい。
 ■『ウィンター・ソング』:金城武主演の香港映画。10年前に恋人同士だった男優・女優がミュージカル映画で共演し,映画の内と外で俳優兼監督との三角関係が展開する。現在と過去が劇中劇と現実の両方で描かれるので,まるで迷路のようなラブストーリーだ。韓流の薄っぺらな恋愛劇と比べると,これはプロの撮った映画だ。感情移入や感動はないが,味のある映画を作りたいというピーター・チャン監督の想いが伝わってくる。
     
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