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O plus E誌 2005年9月号掲載
 
    
 
SIGGRAPH2005雑感
   
 

 今年のSIGGRAPHは,珍しく2年連続のLA開催だった。「スター・ウォーズ・サード」の完成祝いは是非ともハリウッドに近いLAでと配慮したためだろうか,SWシリーズの功績をかなり強調したCGの祭典だった。会場入口にはX-ウイング・ファイターの実物大模型が置かれていた。SWフリークのT大学K助教授などは,もうこれだけで感激しまくっていた。
 2日目午後の基調講演者はジョージ・ルーカス監督で,異例の45分前開場,その2時間前にはもう列ができていた。入退場には,聴講者の大半が起立して敬意を表するというフィーバーぶりだった。講演というより,壇上の椅子に座っての約1時間のインタビューで,中身はつまらなかった。印象に残る話題はなく,途中で寝てしまった。その後,デモ展示会場で至近距離で彼を見る機会があったが,警護する2人のボディガードの巨大さには驚いた。こちらの方がはるかに印象的だった。
 3日目の夜に「A Star Wars Retrospective From Industrial Light & Magic」なる特別セッションがあった。ILMの御大デニス・ミューレンが旧3部作を,後継者のジョン・ノールと気鋭のRob Colemanが新3部作のSFX/VFXメイキングを語るという趣向で,筆者は十分堪能した。貴重な映像の数々を観ると,改めて旧3部作の偉大さ,斬新さを感じてしまう.
 特別セッションでは,他に「The Legacy Of Disney Animation」もあったが,出色だったのは,フルCGアニメ『ポーラー・エクスプレス』(04年12月号)のIMAX 3D版のメイキングの詳細を,IMAX社とSony Pictures Imageworksの担当者が,California Science CenterのIMAXシアターを借り切って説明してくれるセッションだった。IMAXフル画面でのCG生成テストの後,IMAX DMR技術で劇場版サイズをアップコンバートする方式に落ち着いた理由はよく理解できた。それでも3Dゆえの苦労は多々あり,通常版との同時公開はさぞかし大変なスケジュールだったろうと想像する。
 この3D映画は凄い。一見に値する。一般劇場映画としての評点は辛くつけたが,このIMAX 3D版は全くの別格だ。米国内では,今年のクリスマス・シーズンに再上映されるという。日本でもやってもらいたいものだ。

     
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