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怖いけれど大満足 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
なんとも評者泣かせの映画である。期待と予想を外され続け,怖がらされ驚かされ,結果 として大満足の秀作と言えるだろう。 まず,ブルース・ウィリス主演で,この夏全米興行収入5週連続第1位 というから,『ダイ・ハード』『アルマゲドン』級のアクション大作を想像したが,見事に外れた。原題はThe Sixth Sense(第六感)で,VFX作品リストに載っていたから,『フィフス・ディメンジョン』調のSFで,物が飛んだり透けて見えたりの特撮が出てくるのかと思ったら,これも外れた。VFXは,後でじっくり考えなければ,どこに出てきたか分からないほどである。 超能力を持った少年(ハーレイ・ジョエル・オスメント)の閉ざした心を,児童精神科医(ブルース・ウィリス)が解きほぐす物語で,新感覚のサイコスリラーだという。ブルース・ウィリスの渋い好演という事前評も余りピンと来なかった。 上映中も,このキャスティングには納得できなかった。この役ならロビン・ウィリアムスかジャック・ニコルソンの方が適役だし,まだケビン・コスナーやリチャード・ギアでも我慢できると思いながら見ていた。 見終わって,やはりブルース・ウィリスでも良かった。いや,このキャスティングだからこそ,口コミで人気を呼び,5週連続1位 もなるほどと納得した。ちなみに,公開当初は凄かったものの『スター・ウォーズ エピソード1』の首位 は4週どまりで,『オースティン・パワーズ・デラックス』に明け渡している。 主人公の少年を演じる,H・J・オスメントは,恐ろしいくらいに上手い。これぞ天才だ。「ラストに近づくほど怖くなる」(サンフランシスコ・クロニクル紙)展開は,この子の演技力あってのものである。 脚本・監督は,29歳の新鋭監督M・ナイト・シャラマン。自ら医師役で登場していたようだが,彼も逸材だ。まだ3作目だというのに,映画作りのコツを飲み込んでいて,観客に大胆に挑戦してきている。美しく静かなフィラデルフィアの街並みも,キャメラワークも大いに恐怖心を煽ってくれる。 「恐怖に耐えた観客には,素晴らしい報酬が用意されている」(シカゴ・トリビューン紙)のを,読者諸氏には是非自ら体験してもらいたい。評者無用である。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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もう一度始めから観てみたい | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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用語解説 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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