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DVD/BD特典映像ガイド
   
O plus E誌 2011年2月号掲載
   
  『エアベンダー』
 BD&DVDの2枚組。映画は超駄作だったが,最新のCG技術解説を期待して観た。「…ができるまで」は9項目からなるメイキング集で,全部で1時間弱。「グリーンランド」(8分余)は,氷点下の世界でのロケ撮影とその準備風景。「アクション」(7分)は,武術の特訓や撮影風景。「効果」がVFX解説だが,撮影風景や役割の話ばかりで,CG表現そのものの話はない。
 別途ある「北の水の国の戦い」(18分半)は,水の国のデザイン,セット建設,撮影風景と続き,ワイヤーアクションは見もの。同じく「カタラとしての一日」(5分半)は,ヒロインの少女の1日を通しての撮影の舞台裏。両者とも,撮影風景と平板なインタビューばかりで,上述のメイキングと大差ない。下記の『トイ・ストーリー3』の特典の多彩さと比べると,整理が悪いし,工夫がない。やっぱり,この映画は駄目だ。
 
   
  『トイ・ストーリー3』
 DVD1枚,BD2枚,デジタルコピー用ディスクの4枚組。特典映像は,ものすごいボリュームかつ多様で,そのサービス精神に驚く。とても全部は語れない。  BDのDisc 1には,本編と併映の短編の他に,「バズのミッション・ログ:宇宙での科学実験」(4分半)の科学啓蒙映像と,キャラクター設計過程を語った「オモチャたち大集合!」(約6分半)が入っている。
 Disc 2は,項目が多すぎて,半分以下しか紹介できない。大分類「ファミリー・プレイ」の中では,「映画から生まれたオモチャたち」(4分弱)と「『トイ・ストーリー』のアトラクションへようこそ」(5分半)の2編が出色だ。前者はキャラクター商品誕生の裏話。後者は,ディズニーランドでの関連アトラクションの紹介で,その制作過程自体が興味深い。
 大項目「フィルム・ファン」が多彩で,映像業界志望者向きだ。制作過程,編集過程の作業を解説しつつ,担当者の紹介も兼ねた映像が数編入っている。一方「脚本の書き方講座」(8分余)は,過去のピクサー作品を引用しながらの解説で,教育的価値がある。「ピクサー秘話」3編はシンプルな2Dアニメで描く楽屋裏話だが,クリエーターならこの会社で働きたくなるだろう。
 大項目「パブリシティ」には,各種CMや予告編が満載だ。劇場用予告編は別として,一見CMとは思えない個性的で味のある映像の数々,アイディアの宝庫であり,創造力の高さに何度も感心する。1分前後のクリップで,TVスポットにしては長いが,これらの映像はどこで流れていたのだろう?
 
   
  『ヒックとドラゴン』
 DVD&BDの2枚組。ライバルの『トイ・ストーリー3』にはボリュームで負けるが,十分平均以上の充実度だ。「ボーンクラッシャーの伝説」(16分半)は,原作シリーズの一部を映像化したサイドストーリー。回想シーンは2Dセル調アニメで,対比がいい。3D-CGの表現力の高さを再認識する。「バイキングを演じた俳優たち」(12分弱)は,俳優の紹介,収録風景,役作り等で,登場キャラと顔立ちが似た俳優を使っていることが分かる。「ドラゴンが生まれるまで」(10分余)は,種々のメイキングで,トゥースの目の表現,ドラゴンのリギング,雲の表現等の解説あり。改めて,炎の表現技術の見事さに感服する。「目指せ!金メダル」(約2分)は,登場人物を使ったウィンタースポーツ種目の解説だ。「スノーボード」「スピードスケート」「スキージャンプ」「ボブスレー」等,ギャグ満載で楽しい。「トゥースの描き方」(11分弱)はデッサン教室だが,少し長すぎる。「ドリームワークス・アニメーション ジュークボックス」(約13分) は,過去の5作品のミュージッククリップ集。音楽的にも佳作が多い。
 
   
 
   
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