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DVD特典映像ガイド
   
O plus E誌 2009年8月号掲載
   
  『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』
 2枚組。「本編ディスク」にも「撮影の裏側」「監督ノート」などがあり,これだけでも相当充実したメイキングだ。圧巻は「BONUSディスク」の大半を占める「ヘルボーイ 悪魔の使徒」で,全部観ると2時間34分もある。構成は19の章に分かれているので親切だ。
「18. 視覚効果」だけでも22分弱もあり,見応え十分だ。「歯の妖精」「精霊」などのクリーチャーの表現や見せ場となるシーンのVFXメイキングが詰まっている。解説は丁寧で,企画意図・制作過程や監督とのやりとりが把握できる。他の章もいずれも中身が濃い。「8. 黄金軍団との戦い」は大きなセット内,「12. NY市街の破壊」は屋外での特撮風景で,貴重な映像だ。「11.トロールの市場」の壮大で華麗なセット制作,「15. 死神」の特殊メイクの様子で,プロの仕事ぶりがよく分かる。予算の範囲内で,やりたいことは色々やったと語る監督の情熱が,DVDの特典映像にも込められている。
 
   
  『ワールド・オブ・ライズ』
 1枚もの。短評でしか取り上げなかったが,インビジブルVFXがかなり使われていた作品なので,それが特典映像で解説されていることを期待してDVDを買った。期待に反して,VFX解説は全くなかった。それでも本欄で取り上げるのは,特典映像の製作姿勢が真面目で好感がもてたからである。「監督リドリー・スコットの戦略」「撮影拠点モロッコ」「原作者の視点」はいずれも8分弱で,ロケ地の様子や撮影風景などが収録されている。
 筆者にとって意義深かったのは,老匠リドリー・スコットの本番撮影姿勢だ。4台のマルチカメラ,8台の映像モニターを確保して撮影に臨み,その場でカット割りを頭の中で描いているという。いかにも職人気質だが,プレビズは利用しないのだろうか? CG/VFXの利用も多い監督だけに,VFXシーンはどのように企画し,撮影しているのか知りたかった次第だ。
 
   
 
   
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