| アルバムのタイトルにOSTを標榜しているし,ジャケットは映画のポスターと同じデザインであるから,公式OSTという扱いなのだろう。そうであるとも,ないとも言える内容なので,少し説明を要する。
劇中で流れたのは全36曲で,そのリストは公表されているが,それを全部収めたサントラ盤は発売されていない。 “California Girls” “Good Vibrations”等のヒット曲があり,ライヴ公演もあり,新曲,未発表曲もある。弟デニスの唯一のソロアルバムからも3曲が使用されている。長年のファンが納得し,満足のいくセットリストだ。
一方,公式OSTは下記の12曲収録である。
1. “Right Where I Belong”☆ Brian Wilson & Jim James
2. “I'm Goin Home” Brian Wilson
3. “It's Not Easy Being Me” Brian Wilson
4. “Must Be A Miracle”☆ Brian Wilson
5. “Slightly American Music” Brian Wilson
6. “It's O.K.”☆ Brian Wilson
7. “Rock & Roll Has Got A Hold On Me” Brian Wilson
8. “The Night Was So Young” Brian Wilson
9. “Honeycomb”☆ Brian Wilsonon
10. “Long Promised Road”☆ Brian Wilson
11. “In My Room (Live from the Ryman Auditorium)”☆ Brian Wilson
12. “I'm Broke” Brian Wilson
☆:映画での利用曲
1曲目はこの映画用にJim Jamesと作った新曲 “Right Where I Belong”で,彼とデュエットしている。残り11曲は,未発表曲のようだ。Beach Boys名義の曲をブライアンがソロで歌い直した曲,かつての未完成曲,他の歌手のカバー曲等々だ。この中で映画で使用されたのは,他には“Honeycomb”“In My Room”“It's O.K.”“Must Be A Miracle”,そしてタイトル曲の“Long Promised Road”の5曲に過ぎない。監督が製作中に宝石とも言える未発表曲を見つけたと語っているので,それを集めたアルバムなのだろう。
タイトル曲は,弟カールの作で,彼自身が歌っていた曲だ。それをブライアンが選んで歌い直したのは,もう1人の亡き弟への鎮魂メッセージだと思う。
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