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O plus E誌 2016年4月号掲載
 
映画サウンドトラック盤ガイド
   
 

■「Youth」(Milan Records)

 
 
 
  上記の『グランドフィナーレ』のサントラ盤だが,日本盤はなく,iTunesにも入っていないが,輸入盤が入手できる。全15曲だが,お目当ての「Simple Song #3」は13曲目に収録されている。アカデミー賞主題歌賞にノミネートされていたが,惜しくもオスカーは逃したものの,BBC交響楽団をバックに,ソプラノとヴァイオリンが見事に調和した,堂々たる歌曲である。
 音楽担当は,現代音楽家のデヴィッド・ラング。多彩な曲をこの1枚に鏤めている。セリフはシニカル,映像はハッとする個性的なカットの連続だが,音楽はオーソドックスでメロディーラインが素直な曲が多い。筆者のお気に入りは,The Retrosettes Sister Bandのオールディーズ調の2曲と,Mark Kozelekが囁くように歌う2曲である。とりわけ,M. Kozelekがアコギ弾き語りで歌う「Onward」(2曲目に収録)が絶品だ。映画中では一部が流れるだけだが,勿論サントラ盤ではフルに収録されている。  
 
   
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