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付録の補足 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
先月号の付録で『タイタニック』について述べたが,想像した以上にCGやディジタル合成を多用していたらしいという点について,ちょっと補足しておきたい。一見してほとんど見抜けないくらい,細部に巧みにディジタル技術を使いまくっていたようである。 たとえば付写真1(c)である。実物大レプリカがあっても航行できないから,これはフルCGだと思っていた。夕暮れの空と海がリアルすぎたが,最新のCG技術なら何とかしたのだろうと思った。これはその通りだったのだが,船がミニチュア模型だったようだ。 デジタル・ドメイン社のCGグループは,この映画のためだけで5チームもあり,それぞれあらん限りの技を競い合ったようだ。その事情は,Computer Graphics World誌98年1月号に詳しく述べられている。特に力を入れたのは,船上の人物像と波や氷の表現のようだ。 総製作費260億円もかけた映画製作が終われば,そうそう人は要らなくなる。このすごいディジタル・ノウハウを体得した技術者やアーチスト達が,あちこちに散って行く。行先は,ビデオゲーム業界だろうか,ディジタルTV業界だろうか。いかにもアメリカらしい人の流れのダイナミズムである。 ただし,無類のSFX映画好きの私でも「たかが映画にここまで人・物・金をかけるのか…」と感じるのは,マルチメディア・ビジネスの本命をいまだ見つけられない製造業のひがみ根性のせいだろうか。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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