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O plus E誌 2006年7月号掲載
 
    
 
その他の作品の短評
  (注:本映画時評の評点は,上からの順で,その中間にをつけています。)  
   
   ■『DEATH NOTE デスノート 前編』:何という面白さだ。少年ジャンプ連載のコミックの実写映画化で,原作が1400万部を超える大ベストセラーだけのことはある。監督は平成ガメラ・シリーズの金子修介。藤原竜也,松山ケンイチ,瀬戸朝香,香椎由宇ら,若手俳優陣の演技は平板で,ベテランの鹿賀丈史だけが光る。全編CGで描かれた死神リュークは,動きがいかにもワイヤー&MoCapだと分かってしまう。リップシンクが全くできていないのも違和感の一因だ。そんな欠点を一挙に吹き飛ばすのは,名前を書かれた人間が指定通りに死ぬという「デスノート」の圧倒的な設定の力だ。この映画の後編は10月に公開される。今から待ち遠しい。
 ■『やわらかい生活』:主演は寺島しのぶと豊川悦司。何やら似た者同士のカップルで,この幼なじみの従兄妹関係が実にいい。日本版『ブリジット・ジョーンズの日記』ともいえるハイミスの日常生活だが,寺島しのぶの鬱病の演技が真に迫る。無駄のない計算し尽くされたセリフが登場人物の訳ありの人生を巧みに語り,「やわらかい生活」というタイトルがじんと染みる。
 ■『ウルトラヴァイオレット』:アメコミの映画化作品で,全編CGは満載だ。『バイオハザード』でゾンビ達をなぎ倒したミラ・ジョヴォヴィッチが,今度は生き残ったヴァンパイヤのスーパーヒロインを演じる。企画は安易,脚本は劣悪で,感激も感動も何もない。これでは,せっせとモデリング作業とレンダリング作業に励んだCG労働者達が可哀想というものだ。
 ■『サイレントヒル』:コナミ製の人気ゲーム映画化作品で,こちらもCG/VFXは満載だ。通常の号なら詳しく紹介したいところだが,今月は一杯で止むなく当欄扱いとなった。大火災で廃虚と化し,霧に包まれた不気味な「サイレントヒル」の町が舞台で,視覚効果に負けずに音響効果もいい出来だ。前半はいくつもの建物や部屋を回るのがゲーム感覚で,ホラー映像としてのクオリティは悪くない。後半はハリウッド映画らしいスケールで結構楽しめるが,ゲーマーでもホラー・ファンでもない観客には,ちょっと無理かなと思う。
 ■『ブレイブ ストーリー』:宮部みゆき原作の小説のアニメ化作品。当欄で済ませるはずだったが,少し論じてみたくなったので,次号でDreamWorks作品と比較して取り上げる。7月8日公開なので,先に評点だけ示しておこう。
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