|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(注:本映画時評の評点は,上から,,,の順で,その中間にをつけています。) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2作目はゲーマーを意識してダブルヒロインに | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
元になっているのは1996年にカプコンが発売した同名のゲームソフトで,それまでになかった恐怖の演出で人気を呼び,「サバイバルホラー」なるジャンルを生み出した。本欄では取り上げ損ねたが,このゲームにヒントを得た2002年春公開の前作は,主演のミラ・ジョヴォヴィッチの魅力を引き出したバイオレンス・アクション映画で,予想以上のヒット作品となった。特に日本では,初公開週に興収No.1の座を得て,「ゲームの映画化作品はヒットしない」の定説を覆した。 といっても,主人公のアリスもストーリーもゲームそのものとは余り関係がなく,オーソドックスなゾンビものに派手なアクションを加味した作品だった。この前作のラストは,アリスの目が覚めてみれば街は荒野と化していたという,何やら曰くあり気なシーンであった。すぐに続編が作られると予想できた。そのシーンをリプレイする形で続編は始まるから,ビデオやDVDで前作をしっかり復習してからこの映画に臨むべきである。主人公のアリス以外の登場人物の末路も確認しておいた方が,この続編をより楽しめる。 前作の監督・脚本を担当したポール・W・S・アンダーソンは製作に廻り,ビジュアリスト出身のアレクサンダー・ウィットを監督に抜擢した。生き残ったアリスを引き続きミラ・ジョヴォヴィッチが演じるのは当然として,この映画では,ゲームで人気キャラのジル・バレンタインを登場させ,ダブルヒロインとしている。ジルを演じるのは,イギリス出身の若手俳優シエンナ・ギロリーだ(写真1)。後半特に存在感のある役柄で,キリリとした表情を見せるが,登場時にはまるでCGで描いた美少女かと思わせるメイクが印象的だ。ゲームのキャラよりもこの俳優の方が数段可愛い。T-ウィルスの感染した警察犬の襲撃など,その他にもゲームファンの目を意識した場面がいくつも登場する。かなりのサービスだ。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
VFXの主担当はMr.X社だが,その他にもC.O.R.E. Digital, Animated Extras
International,Frantic Films, Double Negative, Framestore CFC等のカナダ,イギリスの多数のVFXスタジオが参加している。ネメシスやリッカー等のクリーチャーの描写や,核爆発による熱波でラクーンシティが崩壊する様など,VFXの出番は少なくない。ワイヤーと利用したアクション・シーンも満載だ(写真2)。驚いたのは,アンブレラ社の研究所(実際には有名なトロント市庁舎のツインビルを利用)の外壁をアリスが駆け降りるシーンだ。当然ディジタル合成によるVFXかと思いきや,これがワイヤー1本で吊るした実演だというから驚嘆する。1時間31分を短く感じさせない映画だ。 余談ながら,T-ウィルスを開発したアシュフォード博士愛用のノートPCはVAIOだった。その上蓋のエンブレムは繰り返し登場したので,かなり目立っていた。これは配給元のソニー・ピクチャーズの提携CMなのだろうか,監督の勝手な気配りなのだろうか。まさか『バイオハザード…』やバイオレンス・アクションの駄洒落ではあるまい。それじゃスペルが違うが,日本人にはその区別はつくまいとでも考えたのだろうか。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
() | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
▲ Page Top | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||