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DVD特典映像ガイド
   
O plus E誌 2005年2月号掲載
   
  『パッション』
 VFX解説どころか,特典映像が全くない。監督談話もスタッフ紹介も予告編も何も入っていないなんて,今時こんなのあるのか? そのくせ価格は結構高い。
 
   
  『ピーターパン』
 ディスクは1枚。「ダーリング家」「ネバーランドの森」…のように場面別に中分類されているので,その下に何が入っているのか,全部観るまで中身が分からない。ブルーバック&ワイヤーの撮影風景はあちこちにあるが,少し見どころがあるのは「ティンカーベル誕生秘話」(約4分半)くらいだ。「空の飛び方」(6分強)は,演じている子供たちが実に楽しそうだ。
 
   
  『シュレック2』
 これもディスクは1枚。メイキングは約6分半だが,結構中身は詰まっている。ここから,最近のCG技術の進歩が読み取れる。クレイ模型を事前に沢山作っているのが印象的だ。『キャスト・インタビュー』や『長靴を履いた猫』は良くできている。
 
   
  『スパイダーマン2』
 Disc 2には10数分のクリップが14もある。見出しが英語でしかないのは,一般顧客にはちょっと不親切だ。
 Dr. オクトパスのアームのデザインやアニマトロニクス開発(Edge FX社)の裏話が興味深い。VFXスーパバイザのジョン・ダイキストラが語る「Visual Effects」解説は13分余もあり,内容的にも大満足だ。人工太陽,水没する1/4模型とCGの合成,シカゴの高架鉄道とNYの背景の合成シーンもいい出来だ。もはやCGスタントの利用はそう難しくなく,撮影の出来や準備の程度によって,実写+SFXかCGのVFXかと自在に使い分けている。「5m以内なら実写,それより遠くはCGで描く」というのが1つの目安だそうだ。なるほど。
  「Editing」「The SpiderCam」「Stunts」「Practical Effects」は,いずれも中身は濃い。「Enter the web」は,撮影風景をマルチアングルで見せてくれるが,これは15分も要らない。
 
   
  『サンダーバード』
 1枚もの。「メイキング」という言葉は出て来ないが,「アクション・シーンの制作」(7分半)はまさにメイキング映像で,担当のFrameStore CFC社の様子,PreVizの過程,CGアニメの原理等を,初心者向きに日本語で丁寧に解説してくれる。「トレーシーアイランの秘密」(約9分)「レディ・ペネロープとパーカーの大格闘」もある種のメイキングだ。ちょっと幼稚だが,日本語でも聴けるのが嬉しい配慮だ。若年層の顧客も意識しているのだろう。
 
   
  『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
 前2作と同様,ゲーム感覚の教室ツアーやゲームそのものがどっさり入っている。メイキング映像は,相変わらずどこにあるのか分かりにくい。ようやく「ホグワーツの校庭」の中の「ハグリットの小屋」の下の「場面を作る」(約15分)があるのを探し当てた。今回は,ピッポグリフやナイトバスのシーンのメイキング等,そこそこVFX関連があったので,前回よりも少し点を高くした。同じく「魔法生物飼育学」(5分弱)もカラス,ふくろう,コウモリ,ネズミ,犬,猫等の動物の調教法等,メイキングとしては許せる内容だ。
 
   
  『ヴァン・ヘルシング』
 2枚組だが,「視覚効果技術」(約10分)はDisc 1に入っているので要注意。オンサイトMoCapや多彩様々なVFXメイキング,PreVizが盛り込まれている。余りない視点からの映像が嬉しい。監督はVFXは新しい映像が作れるのが楽しいと語り.製作総指揮のサム・マーサーが「デジタル技術の表現力に限界はない.限界は予算だけ」と語るのが印象的だ。「VAN HELSINGの舞台裏」も撮影風景が楽しい。本編中から分岐して舞台裏が楽しめる。Disc 2には,大型セット製作風景や3大モンスターの過去の映像がたっぷりあり,特典映像としては充実して良質だ。
 
   
 
   
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