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DVD特典映像ガイド
   
O plus E誌 2005年5月号掲載
   
  『スター・ウォーズ トリロジー』
 もうすぐ『スター・ウォーズ』シリーズの最終作,ファン待望の『エピソード 3/シスの復讐』がやって来る。このボックスセットは,旧シリーズ3作のデジタル・リマスターに,これまで未発表の映像をたっぷり収めた特典ディスク1枚を加えた4枚組だ。さすがルーカス,相変わらず商売が上手い。昨年夏に発売されたものだが,本欄での紹介もこの時期を待っていた。
 特典ディスクの見どころを上げておこう。「エピソード IIIプレビュー:ダース・ベイダーの誕生」(約9分)はDVのマスク&ヘルメット作りと,オビワンとアナキンの対決シーンの殺陣の練習,リハーサル風景が中心だ。
「ドキュメンタリー&ビハインド・ザ・シーン」のうち,「夢の王国 スター・ウォーズ・トリロジーの歴史」は,何と2時間半もある。チャプター・リストがあるくらいだ。契約から製作準備,3本の見どころシーンとそのメイキング。マニア垂涎の映像の連続だ。
「ビハインド・ザ・シーン」は,「ライトセーバー秘話」(15.5分)など3編。インタビューに,ピーター・ジャクソン,ジェームス・キャメロン,リドリー・スコット等も登場して想い出を語る。今をときめく巨匠たちの原点が,このシリーズにあったことがよく分かる。
 
   
  『ペイチェック 消された記憶』
 もう随分前の公開作品だが,前回書き漏らした。1枚もので,特典映像もほんの少ししかない。「未来のデザイン」(約 18分)というから,SFらしい未来機器デザインの解説かと思ったら,普通の凡庸なメイキングだった。『スタントシーンの舞台裏』も特筆することなし。VFX解説は全くなしで,期待外れだった。
 
   
  『ビッグ・フィッシュ』
 1枚もの。当然特典映像の種類も少ない。メイキング・ドキュメンタリー集に何種類か入っているが,VFX解説はほんの少し。身長3.7mの巨人カールの作り方は大体予想通りで,遠近法の利用や,小さな小道具の利用,そして止むを得ない場合にのみディジタル合成という訳だ。
 
   
  『ゴッド・ディーバ』
 ¥3,990もしたので,てっきりコレクターズ・エディションだと思ったのに,これが一切の特典映像も入っていない通常版だった。リミテッド・エディションは何と¥8,190もする。いくらあのCGのメイキングを知りたくても,この映画にそこまでの価値はない。パスでいい。
 
   
  『キング・アーサー』
 大作なのに,これも1枚もの。約17分のメイキングには,衣装,武器,音楽,撮影風景等一通り入っているが,どれも特に感激しない。VFX解説は,湖上の戦いを中心にわずか2分足らずしかない。ただし,この戦いは夏に撮影したもので,雪山や氷が全部VFXだったとは思わなかった。もう少し楽しませてくれる,しっかりした特典映像でも良かったのに,サービス精神は希薄だ。
 
   
  『リディック』
 これも1枚もので,そう多くない特典映像の中に「ビジュアルエフェクツ解析」があった。丁度6分間で,さまざまな VFXシーンのメイキング映像を見せてくれる。本欄としては合格点で,VFX班がしっかり健闘していたことは認められる。しかし,それを考慮してもなおこの映画はつまらなかった。
 
   
  『バイオハザードII アポカリプス』
 2枚組。「悪のシンフォニー〜特殊効果とスクリーンテスト」は約 7分半で.前半は様々なシーンのVFXメイキングがそこそこ入っているが,この映画にしては物足りない。後半は絵コンテやらゾンビのメイクやスクリーンテストとやや散漫だ。解説は全くなく,ついて行くのに少し苦労する。
「メイキング・ドキュメンタリ集」は6つの項目に分かれ,スタント,美術等と並んで,内1つが視覚効果の解説だった。11分足らずもある.クリーチャー,ゾンビ化したドーベルマン,ヘリの墜落,市庁舎を駆け降りるシーン等も,こっちはしっかり,たっぷり解説されている。市庁舎の1/6の模型には,1600枚のガラスまで細工されているのには感心した。何だ,それならば上記の7分半の項は要らないよ。
 
   
  『LOVERS』
 2枚組。一般的なメイキングが約14分,「撮影舞台裏」が約6分間だ。牡丹坊での舞踊や竹林のアクションのメイキングはそこそこためになるが,もっとしっかりしたものが欲しかった。チャン・ツィイーの笑顔だけでファンには嬉しいだろうが,それ以上の価値はない。
 
   
  『コラテラル』
 VFXには無縁の映画と断って紹介したのだが,DVDには視覚効果の解説があって驚いた。最後の地下鉄のシーンの車外はグリーンバックの合成だという。技術的には珍しくもない当たり前のもので,このレベルで解説があることが珍しい。 「メイキング」は約40分でボリュームはたっぷり。ジェイミー・フォックスが運転するタクシーは17台も用意されていて,室内撮影用の様々な工夫がなされているのが面白い。他はどうってことない特典映像だ。
 
   
  『CODE46』
 映画本編には魅力的な未来シーンがあったので,そのメイキングを期待したのだが,失望した。 VFX解説はおろか,メイキングが全くない。わずかなインタビューと予告編程度だけだ。マイナー作品だと価格が高いのは止むを得ないが,これで「スペシャル・エディション」と呼ぶのは詐欺に近いよ。予約で買って損した。
 
   
 
   
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