複合現実型映像合成における
仮想物体への焦点ぼけの実時間適用


 フォーカス操作や照明などによる表現は,映画をはじめとする映像作品では頻繁に用いられます. 特に,フォーカス位置の検討は映画のシーンの事前可視化において非常に重要であると言えます. そこで,我々はMR-PreVizシステムにおいて,フォーカス操作を利用した表現の検討を可能とするため,仮想物体への実時間での焦点ぼけの適用を実現しました.
 MR-PreVizシステム上で焦点ぼけを実現するためには,キャメラの自由度や撮影現場の景観を損なわない手法を選択する必要があります.そこで,レンズエンコーダとズームレンズから得られる情報を使用し,ぼけ幅を算出することによって,仮想物体への焦点ぼけを実現しました. また,ぼかし処理に2次元ガウシアンフィルタを用いることで高速化を図りました.

ぼかし処理適用前

ぼかし処理適用後