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O plus E 2018年Webページ専用記事#4
 
映画サウンドトラック盤ガイド
   
 

■「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー ザ・ムーヴィー・サウンドトラック」
(ユニバーサル ミュージック)

   
 
 
 
   前作に引き続き,かなり上質のサントラ盤だ。さながらベスト盤「ABBA Gold」に対する「More ABBA Gold」の位置づけだが,アルバムとしてはベスト盤より聴き応えがある。出演者が入れ替わって歌唱するので,アルバムとして緩急がついていて退屈しない。さらに映画の場面に合わせて演奏やコーラスの付け方にも変化があるので,アクセントや抑揚が効いていて,ABBAのトリビュート盤としても出色の出来なのである。
 サントラ盤収録は全18曲で,映画中でソフィやサムが口ずさむ程度の曲やパーティ会場での演奏曲等は省かれている(その代わり,映画中では登場しなかった2曲が入っている)。しっかりした演奏付きの歌曲だけがフルコーラスで収録されている訳だ。この18曲中で,若きドナを演じるリリー・ジェームズが11曲に参加している。まさに才色兼備の素晴らしい歌唱力で,名門ギルドホール音楽演劇学校の卒業生だけのことはある。
 18曲中,4曲は前作では使われていたが,他の14曲はABBAの別のヒット曲を選んでいる。再使用の4曲も歌い手は変えて再収録している。表題曲の"Mamma Mia"や,最大のヒット曲"Dancing Queen"が形を変えて再登場するのは当然のことだろう。
 アルバムとして聴くとしっとりした曲やソロで朗々と歌う曲もいいが,映画中ではやはり派手な振り付けのバックダンサーを伴って歌う曲が魅力的だった。若きドナが卒業生総代の答辞の途中で歌い出す"When I Kissed The Teacher"と,若きハリーがドナとのデート中のレストランで歌う "Waterloo"が最高だ。そして,大団円で全16人が歌うのは"Super Trouper"で,ABBAのオリジナルよりも迫力があり,神々しい。
 そしてアルバムの最後を飾るのは,メリル・ストリープがソロで歌う"The Day Before You Came"で,ABBAが最後に収録した曲でもある。映画中では歌われなかったボーナストラックだが,平凡な女性が恋人に出会うまでの気持ちを歌った曲で,まさに今回の続編映画のテーマに符合している。
 
   
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