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有名絵本の映画化で大ヒット | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
11月上旬,米国大統領選挙の結果が出るはずの日に,話題のフロリダ州オーランドを訪れた。この週末のユニバーサル・スタジオ・フロリダのギフトショップは,赤と緑のグリンチ人形で溢れかえっていた。翌週公開のこの映画については,ジム・キャリー主演ということだけ知っていたが,案内のC・S氏によれば,アメリカ人なら誰でも知っているクリスマス寓話の映画化だという。 原作者ドクター・スースの描いた44冊の絵本・児童文学は,「現代のマザーグース」とも呼ばれる独自の世界を築いたというが,それも知らなかった。前年オープンした隣接の新テーマパーク「アイランズ・オブ・アドベンチャー」には,その絵本の世界をもとにした「スース・ランディングTM」というプレイゾーンがあった。この映画の原題も,わざわざ『Dr. Seuss' How the Grinch Stole Christmas』となっているところをみると,ユニバーサルは1991年に没したこの童話作家を改めて売り出したいらしい。 誰も近づかないクランペット山に住む嫌われ者のグリンチと純真な少女シンディ・ルーの物語である。麓の街フーヴィル(Whoville;邦訳絵本では「ダレモ村」)の人たちのプレゼントを盗み,クリスマスをぶち壊そうとするグリンチが,少女の無垢な心と街の人々のクリスマスを愛する心に触れ,やがてクリスマスの真の心に気づく,という極めて単純ストーリーだ。『クリスマス・キャロル』のようなコクのある物語を期待したら裏切られるが,見開き10ページ前後の著名絵本がもとでは,そうそう無茶な脚色はできないだろう。 1966年にアニメ化されたこの作品の映画化に執着し,製作・監督を努めたのは,『アポロ13号』『身代金』のロン・ハワード。ひねくれハートの怪人グリンチを演じるのは,ジム・キャリー。この映画ではずっと緑色のマスク姿で登場するが,表情もオーバーアクションも,紛れもなくジム・キャリーならではの演技だ。当たり役,ハマリ役を通り越して,この映画を見た子供たちには,グリンチ=ジム・キャリーのイメージが定着してしまうだろう。 11月17日の公開以降,『トイ・ストーリー2』『M:I-2』を凌ぐメガヒットを記録している。感謝祭休暇はファミリー向け映画の稼ぎ時とはいえ,10日間で興収150億円は驚くべき数字だ。極め付けアメリカ人好みの映画だということだろうか。原作の知名度のない日本でどれだけ受け入れられるか,興味深い。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
リアル過ぎない童話向きのVFX | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
VFXの主担当は,『タイタニック』のデジタル・ドメイン社。他に,リズム&ヒューズ社,セントロポリスFX社なども参加しているが,DD社の昨年の代表作というだけのことはある。オープニングとエンディングに登場する雪のキラキラした輝き,クランペット山と周りの山々の光景と雲の動き,空から見たフービルの街は,いずれも上質のVFXだ。クランペット山からのソリの滑走シーンでもVFXを多用しているに違いない。リアル過ぎず,童話らしい味を出している(写真1)。雪山は,クリスマス・アルバムのジャケットを思い出させてくれる。 ユニバーサル・スタジオの第12サウンドステージに組み立てられたフービルの街の大セットも見ものだ(写真2)。まるで遊園地に来ているかのような気分になる。ここに加えられた物理学の法則を無視したかのような視覚効果。なるほど,童話とVFXはぴったりの組み合わせである。 サンタ姿をしたポインセチア・カラーのグリンチは,クリスマス気分を高揚させてくれる。試写会の帰りに見た絵本では,グリンチは緑色ではなかったから,これは映画ならでの色彩アピールだ。これも大ヒットの要因の1つだろう。 映画に挿入されている新旧数々のクリスマス・ソングも,ジェームス・ホーナーの音楽も悪くない。フービル市民と同様クリスマス・ソング好きで,シーズンに海外に行くとCDを何枚か買ってくる筆者は,この映画のサントラ盤をことさら気に入っている。収録時間は76:53もあり,魅力満載でお買い得だ。 |
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