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(注:本映画時評の評点は,上から![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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第3の主役が大活躍の3Dアクション・ムービー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レトロなマスク姿の2人組(写真1)が犯罪者と闘うアクション・コメディというから,てっきり原作はアメコミの人気作品で,アニメ化,TVシリーズ化を経て,実写映画化されたのだと思っていた。本稿を書くに当たって資料を調べたら,元はコミックでなく,何と戦前の1936年代から1952年まで放送されたラジオ番組であり,1960年代にTVドラマ化され,人気を博したらしい。コミックが登場したのは,1990年代のことだという。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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由来はどうあれ,スーパーヒーローのTVシリーズでの成功と最近の実写映画化との関係は同じである。1960年代はTVドラマの全盛時代であったが,その多くは単純明快で,英雄たちが活躍する勧善懲悪の娯楽番組である。最大のヒーローは「スーパーマン」だった。それを真似た正義の味方が続々とブラウン管に登場したのは,洋の東西を問わず同じである。 本格的なSFX映画での成功も『スーパーマン』(78)が最初であったし,『バットマン』(89)がそれに続くには少し時間がかかった。その後,続々と実写映画化されるのは,今世紀に入ってからである。言うまでもなく,スーパーパワーを容易に映像化できるだけのCG技術が手に入ったからである。それにしても多い。ちょっと数えただけでも『X-メン』(00年10月号)『スパイダーマン』(02年6月号)『デア・デビル』(03年4月号)『ハルク』(同8月号)『ヘルボーイ』(04年10月号)『キャットウーマン』(同11月号)『ファンタスティック・フォー』(05年10月号)『ゴーストライダー』(07年3月号)『アイアンマン』(08年10月号)が挙げられる。シリーズ化された続編も加えれば,もの凄い数である。人物造形はできているし,確実に固定ファンはいるので,手軽に稼げる大作映画の定番となるのも無理はない。 さて,本作のヒーローは,新聞社の青年社長のブリット(=グリーン・ホーネット)と運転手のカトーのコンビだ。『バットマン』や『アイアンマン』と同様,超能力はないが,高性能のメカを駆使した活躍がウリである。天才的発明家で,カンフーの達人である東洋人カトー(Kato;映画内での発音はケイトー)が相棒だ。TVシリーズでは,あのブルース・リーが演じていた。映画でブレイクする前のことであり,彼の出世作として,後追いでTV番組の認知度が上がったという。 監督は,『エターナル・サンシャイン』(04)のミシェル・ゴンドリー。主演のブリット役は,人気コメディアンのセス・ローゲン。本作では共同脚本も担当している。カトー役には,台湾のシンガー・ソングライターのジェイ・チョウ。中華圏では絶大な人気だという。正直なところ,このコンビに全く魅力を感じなかった。息も合っていない。ヒロインのレノア役にキャメロン・ディアスが配されていたが,彼女も浮いていた。無名でも,もっと若くてセクシーな女優の方が良かったと思う。本作の企画段階では,『少林サッカー』(02年5月号)のチャウ・シンチーが監督兼カトー役で予定されていたというが,それが実現していれば,もっと楽しい映画になったに違いない。以下,映像に関する論評である。 ■ スーパーヒーローものとしては3D上映の一番乗りである。今年『マイティ・ソー』『グリーンランタン』が控えていて,来年は大本命『スパイダーマン4』も3Dで登場するが,一歩先んじたことは間違いない。企画途中での3D化決定のため,「2D→3D変換」の産物であり,しかもその作業に手間取って公開が遅れた。ところが,遅れただけあって,この映画の擬似3Dは従来作品よりも良くできていた。爆発(表題欄)や炎(写真2)といったマスクを切りにくい対象も,しっかり扱っている。手前に視差をつけた映像を後で合成していると思しきシーンも多々あった。「2D→3D変換」も進歩し,あの手この手の新技術で対処している感じだ。 |
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■ 一番の見どころは,第3の主役ともいうべきハイテクカーのブラック・ビューティーだ(写真3)。撮影用の予備だけでなく,映画中にも装備の違う車が何台も登場する。このデザインとカーアクションは大拍手ものだ。担当者には,座布団2枚,いや3枚を進呈したい。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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写真3 第3の主役は,走る要塞ブラック・ビューティー。ベースは60年代中期のクライスラー・インペリアル。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■ 終盤のハイテンポの目まぐるしいアクションは,これぞ映画だと言わんがばかりの豪華さだ(写真4)。プレビズ,ポストビズをフル活用しなければ,これだけのシーンのデザインはできない。ただし,スピーディ過ぎて,3D上映の効果は怪しかった。擬似3Dの欠点を補う役割も果たしていた。その半面,スローなアクションは3Dの効果が高く,リアル3Dよりも擬似3Dで意図的な立体感を与える演出もアリだと感じた次第である。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(画像は,O plus E誌掲載分に追加しています) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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