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(注:本映画時評の評点は,上から![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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母国の大自然を前に,監督の思い入れの強さが目立つ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オーストラリアを舞台に,オーストラリア出身監督が,オーストラリア出身の人気女優と人気男優を使って撮った話題作である。監督・脚本は,ディカプリオ版『ロミオ&ジュリエット』(96) 『ムーラン・ルージュ』(01年11月号)のバズ・ラーマン。主演は『めぐりあう時間たち』(02) 『コールド マウンテン』(04年5月号)のニコール・キッドマン。ラーマン作品には,『ムーラン・ルージュ』以来の主演となる。相手役は『X-MEN』シリーズのヒュー・ジャックマン。なるほど,ハリウッドで確固たる地位を築いた豪州出身者たちが,最もシンプルな題で母国の大自然と歴史を描き,ハリウッド資本で故郷に錦を飾った映画である。さしずめ,大相撲のモンゴル巡業といったところだろうか。 |
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牛の大群もアップは本物で,ロングはCGアニメーションだろう。前半のクライマックスは,混血少年ナラが牛の暴走を崖の手前で間一髪制止するシーンだ(写真3)。牛も崖もCGならではの表現で,映像的にはなかなかの出来映えだが,物語としてここまで演出する必要があったのかには疑問符がつく。後半は,空爆や戦火の中での街の様子が生々しい(写真4)。戦闘機はほぼすべて,軍用車も大半はCG製だろう。戦闘機の動きも素早く,相当な迫力だ。混血児たちが隔離される島の外観もCGによる描写で,VFXショット数はかなりの数に上る。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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写真3 果たしてここまでの描写が必要だったかは疑問 |
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物語は壮大,主演の男女も熱演,サラとナラの再会の場面は間違いなく感動ものだ。CG/VFXの質も悪くない。それでいて,この映画は大作としての風格に欠ける。当欄としては残念だが,CG/VFX使いを少し抑えるべきだったと思う。この監督特有のケレンが強過ぎて,騒々しく感じてしまう。『007/慰めの報酬』(先月号)の騒々しさにも似ているが,少し違う落ち着きのなさだ。「ロールス・ロイスで岩場を走るかのような贅沢な揺れのドライブ」という評があったが,言い得て妙だ。あれもこれも盛り込みたい,絵作りにも凝ってみたいという監督の思い入れが,少し空回りしているように感じた。その情熱には感心した上で,少し辛めの評価にした。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(画像は,O plus E誌掲載分から追加しています) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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