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こちらはアメリカで10月15日公開なのに,もう日本でもやるんですね。 |
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ブラッド・ピット人気を当て込んで,正月映画に入れたかったんでしょう。でも,汚れ役で女性ファンにとっては期待外れだったかな? |
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役柄にはそう違和感がありませんでしたが,これは完全にエドワード・ノートンの映画ですね。この人はうまいけれど,コワイですね。 |
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『シックス・センス』ほどではないけど,最後はちょっと驚いたでしょ。 |
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ええ。でも,こちらはあまり後味の良くない映画でした。 |
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一部の批評家好みかもしれませんが,一般 観客には受けないでしょう。デイビッド・フィンチャーは,スタンリー・キューブリックの後継者という人もいるように,やや難解なところは似てなくもないですね。 |
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映像的には,同じ監督の『セブン』や『ゲーム』に似てると感じました。カメラの動きが早いというか...。 |
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撮影監督のJ・クローネンウェスも同じだからでしょう。パンフレットと補足資料に,「刺激的で挑発的」「どんな映画よりもシャープで知的」とありましたが,当たってませんか?
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あんなに暴力だらけで,どこが知的なんですか! 刺激的だけど,あんまりいい刺激じゃありません。
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実は,私はこの映画は先にアメリカで観たんです。ハーバード大学のCOOPの裏手の映画館でね。私のヒアリング力じゃ,ナレーションも会話もよく分からなかったので,もう一度日本の試写会で観たのです。でも,日本語字幕が付いてても,やっぱりよく分かりませんでした(笑)。
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で,アメリカを代表する知性のハーバードの学生さん達の評価はどうでしたか?
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あんまり受けてなかったみたいですよ。お客はいっぱいいましたけどね。ハーバードは東部エリートの代表だけど,ヒッピーの多いバークレーだったら反応は違ったかもしれませんが...。
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この映画もナレーション部分は字幕に苦労していたように感じました。英語はベラベラしゃべっているのに,字幕には字数が沢山使えなくて,それもスッキリ入って行けなかった原因かと思います。
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でも,さすが第一人者の戸田奈津子さん,肝心なところはちゃんと訳していましたよ。「バイアグラ」など薬の名前がズラズラ出てくるところで,英語では「ロゲイン」(Rogaine)と言ってるのに,日本語では「リアップ」と訳していました。きめ細かです。
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何ですか,それは?
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話題の壮年男性用発毛剤です。アメリカの「ロゲイン」を,日本では大正製薬がライセンス生産して「リアップ」と名付けたのです。オジサンは皆知っています(笑)。ブラッド・ピットも愛用しているのかな?
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ハハハ。ブラピ様に発毛剤だなんて,失礼です!(笑)。
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それ以外は,あまり感情移入できないし,何がメッセージで何を問題提起したいのか,よく分からない映画でした。
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