CGキャラクタを合成するシーンだけでなく
 生身の俳優のみが演技するシーンでも有効


 MR技術を利用することで,撮影スタジオ内の大型実物セットや屋外のオープンセットなどの現実の光景を背景とした複合現実型事前可視化(MR-PreViz)が可能となり,従来のPreVizと共に映画制作を支援する強力なツールのひとつとなることでしょう. MR-PreVizでは,完成イメージの共有,キャメラワーク,カット割りの事前検討を目的としてシーケンス映像を作成します. また,MR体験時にキャメラワーク検討結果を保存して,後のプロダクション段階での撮影時に活用することができます.
 MR-PreVizで想定するシーンはCGキャラクタやCGクリーチャーが登場するシーンやVFXなどのCG合成シーンだけでなく,本番は俳優が演じる完全実写撮影の場合にも有効です. 複雑な構図や危険が伴うシーン,そして激しいアクションシーンなどでは,何度も俳優に演技させるのではなく,俳優の演技をCG化することで,納得がいくまで何度でもそのシーンを検討することができるのです.