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O plus E誌 2015年3月号掲載
 
映画サウンドトラック盤ガイド
   
 

きっと,星のせいじゃない。
(ワーナーミュージック・ジャパン)

 
 
 
  映画本編は先月号で紹介したが,紙幅がなく,サントラ盤紹介は今月にずれ込んだ。遅れてでもぜひ語っておきたい1枚である。エンドロールで流れる代表曲“All of the Stars”は,何度聴いても素晴らしい。英国のシンガーソングライターEd Sheeranの作で,CDでは最初に入っている。本編中の挿入歌もアコースティック中心の佳曲揃いで,映画に見事にマッチしていた。既発売の曲から選んだのかと思ったが,全16曲ほぼ新作のようで,インディ・ロックのアーティスト達が参加している。
 ミュージックビデオが公開されている“Tee Shirt”“Boom Clap”“Not About Angels”等が,やはり洗練されている。なかなかの名盤で,ビルボード誌では「Rock」「Alternative」「Soundtrack」の3部門で2位になっている。
 
 
   
 

シェフ 三ツ星フードトラック始めました
(ソニー・ミュージック)

 
 
 
  映画中でフードトラックは,マイアミで開業し,ニューオーリンズ,オースティンと米国南部を西に向かい,ロサンジェルスに至る。キューバ風サンドに合わせて,音楽も陽気なラテンサウンドのオンパレードだ。映画中で流れるタイミングも絶妙で,この音楽が映画にメリハリをつけている。
 CDアルバム収録は17曲で,計73分もある。ラテン・ジャズ中心だが,ニューオーリンズのブルースやヒップホップも入っている。60年代のピート・ロドリゲスの“I Like It Like That”から,最近のサウンドまでバランスよく選ばれている。ビルボード・チャートでは,サントラ部門の5位が最高位だ。単独で聴いても楽しいアルバムだが,映画を思い出し,思わず踊り出すというのが,最適な楽しみ方だ。
 
 
   
 

イントゥ・ザ・ウッズ
(Walt Disney Records)

 
 
 
  先月号の『ANNIE/アニー』と同様,映画本編よりもこのサントラ盤の方に高い評点をつけたい。プレスシートに付いていたサントラ盤の収録は,歌唱曲中心で20曲だった。3月発売の国内盤も同じのようだが,輸入盤には演奏だけの曲も含めた,2枚組全50曲もあるようだ。
 映画中での歌唱曲自体も,舞台ミュージカル版に近い構成だが,プロローグからフィナーレまで,サントラ盤にもそのままの順で収録されている。改めて聴いても,まさに本格的ミュージカルだ。舞台版よりも,映画音楽らしい深みも持たせている。メリル・ストリープの歌唱力は『マンマ・ミーア!』(09年2月号)で証明済みだったが,さらに磨きがかかっている。アナ・ケンドリックもブロードウェイ出身だけのことはある。
 ロブ・マーシャル監督が,映像よりも音楽的な完成度を重視したことが分かる。うーむ,CG/VFXが今イチだったのも,これじゃ止むを得ないか。
 
 
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