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CGの進歩を感じさせる構図と表現力 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
先月号の本編でも触れたように,アメリカでは今年のNo.1ヒットで,CGアニメでありながらアカデミー賞作品賞の呼び声もかかっている。ドリームワークスにとっては『アンツ』に続く2本目のフルCG作品だが,ディズニーにとってのピクサー社に当るPDI
(Pacific Data Images)社は,完全にドリームワークス傘下に入ってPDI/DreamWorksと名乗るようになった。 原作はウィリアム・スタイグ作の絵本「みにくいシュレック」で緑色の怪人が主人公というのは,昨年のヒット作『グリンチ』(00)とそっくりだ。邦訳本(セーラー出版,おがわえつこ訳)の案内には「ヘビも魔女も,かみなりさえも恐れて逃げだすほどみにくいシュレックは,みにくい自分に誇りをもち,もっとみにくい王女と結ばれます」とあり,Web上の読者の感想は「最後もみにくく意地悪なままハッピー・エンドなんです。教訓も何もない」と書いてあったが,映画はそうではない。シュレックは醜いが心優しい男だし,フィオナ姫はシンデレラや白雪姫を思わせる美女で,心温まるファミリー映画に仕上げられている。そうでなければ,ここまでヒットする訳がない。 CG技術の使い方は,何かと『ファイナル・ファンタジー(FFSW)』と比較されることが多いので,以下先月号と比べて読んで頂きたい。 ■『アンツ』でも多数の蟻の群集が話題になったが,人間の群集となると単純なコピー程度では済まない。まず,基本体型は標準型,肥満型,痩せ型の3種類(写真1(a))で,それぞれに身長のバリエーションを持たせる。そこに顔立ち,表情,髪形にもバリエーションをもたせ(写真1(b)),さらに帽子や衣服の種類で組み合わせの数を増やす。こうして出来上がったのが,写真1(c)(d)のような群集シーンだ。人間のエキストラの手配よりも手がかかるが,一度作ったこの手法は今後の作品でも活用できるのが強みだ。 ■髪や衣服の表現は,いま各スタジオが技を競い合っている題材である。フィオナ姫の髪の光沢は悪くないが,束ねたままで動きはなかった。この点では,『FFSW』の主人公アキの髪の揺れの方が勝っている。一方,アキが宇宙服風の着衣だったの対して,フィオナのスカートの揺れやフィット感は良く出来ていた。 ■さほどリアルに思えなかったが,フィオナの顔の表現のために肌は3層でモデル化され,そこにライティングが施された(写真1(e))。静止画ではアキのほうがリアルだが,顔の表情はフィオナの方が愛らしく,暖かみがある。少し3枚目的な表情表現も魅力的だ。 ■PDIは,水や霧の表現には定評があったが,この作品では草や森の表現力に大きな進歩があった。草のシーンはいずれもこれがCGかと目を見張らせるし(写真1(f)),木漏れ日や夕焼けのライティング効果も素晴らしい(写真1 (g))。 ■水,泥,木,炎,霧,雲やそのライティングは,まとめてイフェクト技術として位置づけられている。キャラクタをシーン中に配置した後,必要に応じて独立に加えることの出来る効果技法という訳だ。フルCGでありながら,実写映像に加えるVFXと同じような発想と手順での制作方法が採用され始めている(写真1(h))。 振り返ってみれば,ピクサーもPDIも互いを意識しながら,一作ごとにフルCGでの表現を向上させている。オモチャや昆虫から始め,今ようやく人間プロポーションで魅力的なお姫さまにたどり着いた。言い換えれば,持てる技術の範囲でなるべく効果的なキャラクタや背景要素を選んできたのだ。「CGがもうここまで!」と常に加点方式での評価が得られるやり方で,筆者のような人間は毎回感心し賞賛を送ってきた。 それに対して,『FFSW』はいきなり実写映画並みのフォトリアリティを目指した。これでは,一般観客からは常に本物と比べられ,減点方式でしか評価して貰えない。これでは最初からハンデつきだ。もっとも,そうした観る目の違いを考慮に入れても,『シュレック』がトータルな意味で優れた作品であることは間違いない。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ディズニー的になって大成功 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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