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(注:本映画時評の評点は,上から![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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物語よりも,ビジュアル面で圧倒する3D神話絵巻 |
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こちらは2本とも3D上映作品だ。先月のパラマウントピクチャーズ配給の異色西部劇2本を比較したのに対して,今月はこの東宝東和配給作品2本を比べてみよう。神話と童話をもとにした2作品である。公開時期はかなり離れているが,『インモータルズ―神々の戦い―』が11月号に間に合わなかったため,年末公開のフルCG大作『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』と同じ号になってしまった次第だ。実を言うと,予告編をちらっと観た段階では『インモータルズ』は,フルCGアニメだと思い込んでいた。それだけ壮大で,美的にも素晴らしいシーンの連続で,人物は『ベオウルフ/呪われし勇者』(07年12月号)タッチの描写に見えたのである。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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本作は 「『300<スリーハンドレッド』(07年6月号) 製作スタッフ最新作」と謳うだけあって,VFX満載の3Dアクション・スペクタクルであることをウリにしている。写真1の返しのカットで地上を見下ろすシーン(写真3),アポロンの矢の光跡なども惚れ惚れする出来映えだ。多数の戦士たち(写真4)の壮大な戦いは,『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ,『トロイ』(04年6月号) 等を相当意識していると思われる。VFXの主担当はTippett Studioで,他にScanline VFX, Image Engine, Proof, Inc.等の中堅スタジオも参加している。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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前述の 『タイタンの戦い』は色々な面で苦言を呈した作品だったが,反面教師としたのか,その欠点のほとんどは本作では見られない。本作も「2D→3D変換」によるフェイク3Dであるが,CGで描くレイヤの配置が絶妙で,むしろ効果的な遠近感を生み出している。この変換の担当はPrime Focus社だが,3D演出技法が随分進歩したことを感じる。随所に西洋の絵画を思わせる色調や陰影のシーンがあるが(写真5),そこに3Dの味付けがあり,さながら動く立体絵巻だと感じる。エンディングで多数の人や馬が天上に舞い上がるシーンは壮観だ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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もう1つある。 『タイタンの戦い』に比べて,巫女パイドラ(フリーダ・ピント),女神アテナ(イサベル・ルーカス)が魅力的であり,美形度が向上していた。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
巨匠もついにフルCGアニメで3D作品に進出 |
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もう一本の『タンタンの冒険』は,半年近く前から予告編を流すという力の入れようだった。スティーヴン・スピルバーグと『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソンがタッグを組んだ超大作だという。またスピルバーグの名を使った営業戦略かと思いきや,P・ジャクソンが製作に回り,S・スピルバーグ自らが監督を務めている。同監督にとって,初のフルCGアニメかつ3D上映作品だ。映画の生字引であり,撮影現場重視主義者だった巨匠が,遂にここまでデジタル制作技法に達したというのは,当欄にとっても一大エポックである。そのCG担当は,P・ジャクソン作品を支えてきたニュージーランドのWETA Digital社で,この10年間でアカデミー賞視覚効果賞4回受賞のプロ集団である。ILMが先月号の『ランゴ』を手がけたのに続き,VFX界の雄が次々とフルCG作品に参入している。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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その反面,リアルすぎる背景が登場人物とミスマッチではないかと感じた。写真8のようなシーン,なるほど水面もボートも質感は十分だが,却ってフルCGで撮ることの意味を怪しく感じた。筆者が本作に今一つ感情移入できなかったのは,タンタン少年にも船長にも魅力を感じなかったからだと思う。この映画は,ハリポタ・シリーズのように生身の俳優を使い,必要な箇所だけCGで描いた方が良かったと思う。物語自体は,3つの巻物集め,秘宝の在り処を突き止めるという定番の宝探しで,昔読んだ「宝島」を思い出した。後半の盛り上げは悪くないし,映画ずれしていない少年たちはワクワクして観るに違いない。それゆえに,大人の観賞に堪えるには,フルCGでない選択をすべきだったと思う。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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余談ながら,この映画は日本語吹替版で観る方がいい。字幕版だと,主人公の名前が英語読みで「ティンティン」なのが,どうにも気になった。もっとも,1960年代に放映されたTVアニメは『チンチンの冒険』だったというから,それよりは許せるのだが……。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(画像は,O plus E誌掲載分に追加しています) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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