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話題だから一度見ておきたいけど,それだけの映画ですね。この嵐を描きたいためだけに作られたという感じです。 |
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一応,人間模様も描いてあるけど,前半と後半がくっきり分かれてましたね。 |
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後半の嵐が長すぎて,バランスが悪いです。 |
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ストーリーがイマイチなのは,実話の制約に縛られたからでしょう。嵐そのものは史実でも,登場人物は虚構でもっと自由自在な物語にすればよかったのにと思います。 |
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『タイタニック』みたいにですか。 |
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そうですね。今さらながらに『タイタニック』の偉大さが分かりますね(笑)。 |
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同じジェームス・ホーナーだけあって,音楽は似ていました。緊迫したシーンでの音の使い方はそっくりです。 |
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波や嵐の迫力は如何でしたか?
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最初は少し嘘っぽいCGの海が気になりますが,大嵐になってからは慣れてしまいましたね。
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ロングショットはフルCGでしょうが,船上のライブアクションの背景の海や,ヘリと周りの嵐も巧みな合成技術の賜物だと思います。ただ,私などは,大きくうねる波の下に何やらワイヤーフレームが浮かんでしまいました(笑)。
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職業病ですね(笑)。波の形を計算で作っておいて,テクスチャを貼り付けているんですね。
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そんな単純じゃないと思いますよ。もっとも,ほとんど誰もこの真っ只中にいなかったから,どこまで本物らしいか分かりませんね。
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来年のアカデミー視覚効果賞はこれで決まりですか?
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今のところディズニーの『ダイナソー』といい勝負みたいですね。最近の傾向だと,いくら分量的にすごくても,それまでの延長線上にある技術よりも,目新しい技術を使った作品が受賞してますね。
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まだこれから伏兵が出てきそうということですね。
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でも,この『パーフェクト ストーム』のVFXが凄いことには違いありません。今年のSIGGRAPHではこの映画のメイキングの特別セッションがあるので,来月号ではそれを聞いてきて補足することにしましょう。
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