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(注:本映画時評の評点は,上から![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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効果的で印象的なピアノ演奏とVFXシーン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第2次世界大戦時,ドイツ占領下のポーランドで奇跡的に生き抜いたユダヤ人ピアニストの物語で,実話である。原題は単に『The
Pianist』。『ピアニスト』という邦題は,昨年公開されたフランス&オーストリア合作の『La Pianiste』(01)に使われたばかりなので,この題になったのだろう。どこかにありそうだが,この映画の本質をついたいい題だ。こちらはポーランド&フランス共同製作で,監督・製作は『ローズマリーの赤ちゃん』(68)『チャイナタウン』(74)の巨匠ロマン・ポランスキー。ユダヤ系ポーランド人の同監督にとっては,この映画はマーティン・スコセッシの『ギャング・オブ・ニューヨーク』に匹敵する渾身の一作だ。 昨年のカンヌ映画祭パルムドール(最優秀作品賞)受賞作。いかにも文芸調のこの題からは,とても本映画評の対象作品だとは思わなかったのだが,Cinefex誌が突如リストアップしたので気がついた。正月第2弾公開の予定が,主要劇場での大型公開に変更され延期になったので,本号にも間に合った。 主人公のピアニスト,ウワディクことウワディスワフ・シュピルマンを演じるのは,『サマー・オブ・サム』(99)『ブレット&ローズ』(00)のエイドリアン・ブロディ。あまり馴染みはないが,ノーブルな顔立ち,10数kg減量して臨んだという痩身は,肉体労働ができず危機を招いたという役柄にはピッタリだ(写真1)。 物語は,いきなり1939年9月ナチス・ドイツのポーランド侵攻から始まる。ワルシャワのラジオ局でピアノを弾いていたユダヤ人のウワディクは,家族と共に壁に囲われたゲットー(ユダヤ人専用居住区)への移住を余儀なくされる。やがて家族全員が死の収容所送りとなる寸前,彼だけがそれを免れる。ゲットーを脱出し,知人の助けで隠れ家を転々として必死で生き延びるウワディクは,ある晩一人のドイツ軍将校に見つかってしまう……。 大戦下で迫害に耐えて生き抜いたピアニストの話だというので,もっとスローな展開,静かに流れるピアノの調べを想像したが,生々しい「人間狩り」シーンの連続だった。ピアノ演奏のシーンもほとんどなかった。このまま終わるのかと思ったら,ピアニストであることを証明するため,ドイツ軍将校の前でピアノを奏でるシーン(写真2)は真に見せ場だった。印象的の一言に尽きる。映画史に残る名シーンに数えられるだろう。 |
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視覚効果は,ドイツのダス・ヴェルグ社,フランスのエクレール・ヌメリック社,アメリカのインモーション・システムズ社などが担当している。飛来する飛行機の群れや大戦下のワルシャワの街を描くのに,デジタル合成が随所に使われているが,デジタル・マット画の出来は良くなかった。窓の外がいかにも絵だと感じるシーンがいくつかある。光線の処理が下手くそなためだ。 VFXの真骨頂は,ウワディクがゲットーの壁から外に出て,廃虚と化した街をうろつくシーンだ。残念ながら,スチル写真の使用が許されなかったが,オフィシャル・サイトやポスターに使われている瓦礫の街である。この部分は,ミニチュア撮影とデジタル・マットの合成シーンに,モーションキャプチャのCG人物像を重ねていると思われる。技術的には特筆すべきほどではないが,壁を越えたら一転異次元の世界と感じさせる使い方が上手い。ウワディクの隠れ家の窓から見える光景が固定的であっただけに,ここで一気に拡がる視野とカメラワークが印象的だ。『ギャング・オブ・ニューヨーク』とは逆に,ワンポイントだが実に効果的なVFXシーンと評価していいだろう。 |
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監督の術にはまってしまった | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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