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[2020年5月取材分]
私たちの学年までは旧4学科体制だったので,比べる研究室は参考にならないかも知れませんが…….候補を絞って,第1希望を山本研にしようか,柴田研にしようかと迷ったのですが,決め手となったのは,柴田研がグループワークを重視する研究室と聞いたからです.山本研は徹底して個人プレイの研究室で,学生は1人ずつ個別に先生の指導を受けるそうです.それに対して,柴田研は木村研と併せた合同運営の中で,4つの研究グループに分かれていて,各グループの中で常に先輩から指導を受けたり,同級生同士が助けあったりと,縦糸も横糸もうまく絡み合って運営されていると聞きました.
山本研の先輩からも,グループワークやチームプレイを大事にする環境で育った方が,社会人になってから役に立つと聞いたので,徐々に柴田研に傾きました.研究室説明会でもグループワークを強調しておられたので,第1志望はここしかないと決めました.
木村研と一体で,「Girls Lunch」のコーナーがあったのも,プラス要因でした.
その通りでした.他の研究室に行った同級生に聞くと,研究指導体制や先輩と後輩の関係は,研究室によって随分違うみたいです.
全くその通りでした.そうお聞きしていたので,しっかり,お世話して頂きました(笑).それで,随分,成長できたと思います.
大学に入る前,決めていました.父親が製薬会社の研究職なので,理系に入る以上は,大学院まで行くべきだと言われていました.柴田先生の「モバイルコンピューティング」の授業の中で,田村先生が特別講義された回でも,大学院進学すべきだと力説しておられましたよね.「学部で就職は,中退同然だ.落ちこぼれだ」と(笑).私たちの学年は,あの刺激的な熱弁を聞いたことで,院進を考えていた学生が柴田研に沢山集まったのかも知れません.
全く逆で.私はグループワークが苦手だったので,自分を鍛えようと柴田研を選んだのです.失敗しても許される学生時代の内に挑戦しておこうと.ディレクター役にも手を上げました.
でも,ディレクター役は思ったよりも責任重大で,リーダーは人を活かす能力も忍耐力も必要だと感じました.誰が何を得意としているのか,どこでそれを活かせるのかを見極める力が要りますね.全く初対面の人たちと一緒に3ヶ月も過ごすのは初めての体験で,1ヶ月経った頃が一番きつかったです.色々考え過ぎて,頭がパンクしそうになったり…….
作品名は「Pitagora
MR」です.冬休みの宿題だった原案は石田君の提案が採択されましたが,何をリアルで,何をバーチャルにするのかのアイディア出し,シナリオ検討は全員で集まって一から考えました.ああでもない,こうでもないと議論しているのが楽しかったです.
リアルとバーチャルの切り替え部分をどう実現するかが一番の要で,それは試行錯誤の繰り返しでした.センサに関する知識は松木君が一番あったので,彼から何を買ってくれと注文が来ました.でも,超音波センサのつもりが,圧力センサの方が良いとなったり,アクチュエータの選択に関しても色々な選択肢があって,木村先生に何度も買い物のおねだりをすることになりました.CGで描くバーチャル部分の演出にも凝りました.モデリングチームがかなり頑張ってくれたと思います.
このMRアトラクションは,セットアップに時間がかかるので,あまり何度もお見せできないのですが,3回生の皆さんには,是非体験して行ってもらいたいです.
Pitagora MRの制作風景と完成作品の外観
趣味はひたすら漫画を読むことで,特技は漫画の早読みです(笑).週に最低3冊は買うので,下宿では段ボールに詰め込んでいますが,実家には高校時代までのコレクションを全部保管しています.お母さんからは,いつもいい加減にしなさいと𠮟られています.
2年先輩で,約5年間だから,年に400冊ペースですか.それは負けているかも(笑).中学生の頃から集め始めて,途中で3,000冊はあったので,累積ではどうでしょう?
私ほどのコレクターはいないと思っていたのですが,いい勝負かもしれません.
でも読むジャンルは,私の方が広いと思います.真鍋先輩はほぼ青年系コミックばかりですが,私は少年系,少女系,青年系と幅広く読んでいます.
特に好きな作家がいて,それを追いかけるという訳ではなく,ネットでお試し版を読んで,絵柄で選んでいます.オススメは,次の3点です.
第1位: | 「約束のネバーランド」 白井カイウ(原作),出水ぽすか(画) |
第2位: | 「黒子のバスケ」 藤巻忠俊 |
第3位: | 「薬屋のひとりごと」 日向夏(原作),倉田三ノ路(画) |
左: | 実家にある小林コレクション.専用書棚は3つもある. |
右: | 最近買った漫画本の数々.もう下宿に入り切らない. |
小説は読みませんね.文字だけだと,読むのが遅過ぎて,日を跨いでしまいます.そして,最後まで読めずに,諦めてしまいます.
では,そのように心がけます.漫画の早読みとはモードを変えて,文章修業にも励むようにします.
1回生の時に大学が主催するIT研修に出かけ,2回生の春休みには2ヶ月間語学留学に出かけました.でも,立命館主催だとどうしても日本人ばかりで,語学の上達に繋がらないので,自分で学校を探して,飛行機の手配も入学手続きも自分1人でやりました.
カナダやニュージーランドだと日本人が多いので,余り日本人が行かないマルタ共和国にしました.地中海にある島で,シチリア島の南にあるのでイタリアの一部と思っている人が多いようですが,れっきとした独立国です.小さな島なので,人口は40万人程度で,町は観光客だらけですが,公用語はマルタ語と英語です.勿論,マルタ語を習いにいったのではなく,英語の語学学校に通ったのです.ホームステイ先の家族はマルタ語を話していましたが….
この学校では,自分のような大学生は少なく,仕事を辞めて,キャリアアップのためにやって来た人がほとんどでした.フランス人と友達になって,人生観も開けました.店員さんと仲良くなって,ご飯をおごってもらったこともあります.
さすが風光明媚なマルタ島.英語も公用語の1つ
これもその逆で,むしろ英語コンプレックスでした.叔母も姉もオーストラリア人と結婚していて,従姉はハーフで殆ど英語しか話しません.
大学に入る前も何度か尋ねて行っていたので,自分では英語は得意だと思っていたのです.ところが,入学後,英語での授業を受講したら,周りは帰国子女や留学生ばかりで,自分の語学力のなさを痛感しました.好きだったからでなく,危機感から海外で語学学校に通う気になったのです.
姉は厳しくて,遊びに行っても,英語で会話することを強要されます.英語力を鍛えるためと称して,オーストラリア人の旦那さんと2人きりにされたこともあります(笑).
そんなことが出来るのですか? 留年はしたくないし,どうやって留学先を探していいのかも分からないし…….
研究をしっかりやると,そういう道も拓けるんですね.私もそれを目指したいところですが,この新型コロナの影響下では,それも叶いません。この秋に初めて学会発表する予定ですが,それもオンラインでの電子的な発表になりそうです.
GW明けのグループ配属では,Gr.4になりました.初めて英語論文を読んで,その内容の発表を競う「B4チャレンジ」では,M2の廣さん(木村研・廣大地)の徹底指導を受けました.論文の選択から,読み方,まとめ方,プレゼン資料の作り方,発表の仕方まで,熱心に指導して頂きました.就活中だというのに.Skypeで日付が変わった後の深夜まで,やりとりして下さいました.
私が廣さんにお世話になった分,田村先生が埋め合わせして下さったのですね.それは,それは…(笑). 卒論では,M1の松田さん(木村研・松田あゆみ)に指導して頂きました.途中から,坂さん(木村研・M1坂海輝)も加わって下さいました.実験計画の立て方,実験結果の分析,卒論としてのまとめ方も綿密にチェックして下さいました.自分1人で考えていると,独りよがりになってしまうのを,客観的に見るべきこと,他人の意見も聞くことの大切さを教わった気がします.こういう時に,女性の先輩だと話しやすいですね.私もそうなりたいと思います. そして,この春,院生としての研究テーマを決める際には,木村先生がかなり真剣に指導して下さいました.日頃お世話になる松室先生(木村研・特任助教 松室美紀)の他に,龍谷大に移られた橋口先生(元木村研・特任助教 橋口哲志;現在,龍谷大学理工学部),OBで博士の森さん(木村研・博士課程後期課程修了 森尚平,現在,オーストリア・Graz工科大学)にまで召集をかけて下さって,Zoomでの電子会合を開きました.私の納得が行くまで,4対1で長時間議論して下さいました.おかげで,研究テーマを客観的に眺めることができました.
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[2021年6月取材分]
4月に実家に帰った時に数えたら,両方合わせて4300冊に達していました.でも,ペースはかなり落ちたんですよ.やはり研究が忙しく,時間がないからです.息抜きには読みたくなるので,今は週1〜2冊買う程度です.
それじゃ,最新のオススメを挙げておきます.以下の3点です.
第1位:「Dr.STONE」 稲垣理一郎(原作),Boichi(画)
第2位:「キングダム」 原泰久
第3位:「魔入りました!入間くん」 西修
皆さんが語っておられたことですが,学部生の間はお世話になる一方で,院生になると完全に立場が逆転します.2月からのジュベナイル・プロジェクトも,GW明けの4回生のGr.配属後も,下級生の指導側に回ります.M1は,授業やTAの合間に,自分の研究実験も下級生指導もするので,圧倒的に忙しくなりました.
私の所属するGr.4の場合は,他の学生に被験者になってもらい,客観的な有意差があるかを心理実験することが多く,学年間の交流も多いです.お互い様で,私も他の実験の被験者になります.実験はオンラインでやる訳には行かず,実施日の入構人数を調整して,効率よく実験を進める苦労がありました.
ハイ,昨年9月の日本認知科学会の大会で発表しました.でも,コロナのせいで,物理的な参加や発表はありませんでした.論文原稿はSlackで投稿しておき,3日間の開催期間中に,30分間のZoomセッションを開き,そこで討論するという形式でした.有意義なコメントがもらえましたが,やっぱり会場に行って,聴衆の前で話すという臨場感や緊張感を味わいたかったです.
残念ながら,そちらは全滅でした.さほどゲームは好きな方ではないのですが,エンタテインメント関係となると,やはりゲーム業界かなと思っていくつか受けました.ゲーム会社は倍率が高く,ゲームへの情熱を尋ねられたら勝てないなと思ったのですが,そういう質疑はありませんでした.卒論やこれからの修論テーマに関して聞かれることも少なく,プログラミングや一般的な技術関連の質問が多かったです.
いや,そういう発想はなくて,ただただESを一生懸命埋めるのと,面接対策をどうすべきかばかりを考えていました.
凸版印刷の場合は,同じ研究Gr.で1年先輩の松田あゆみさん(木村研15期生)が昨年合格され,4月に入社されたので,コンタクトをとったら,ずっと先輩の濱本有紀さん(田村研6期生)を紹介して下さいました.濱本さんが,袈裟丸ありささん(木村研12期生),酒井麻佑さん(木村研16期生)に声をかけて.女性3人でZoom会議を開いて下さり,社内状況や面接対策を教えて下さったのです.
よーく,分かりました.漫画ばかり読んでいないで,しっかり研究し,RM2Cのレガシーを大切にします(笑).