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『マイティ・ジョー』もリメイクなんですね。 |
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1949年の『猿人ジョー・ヤング』なんて誰も覚えてないですよ。よほど良い脚本が払底してるか,リメイクというと企画が通りやすいんでしょう(笑)。 |
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でも心優しいゴリラのジョーの演技は,本物かと思うくらいで,技術の進歩が良く分かりますね。 |
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言葉は話しませんが,通 常の3倍の大きさというから,本物はいません。各種サイズのアニマトロニクス,フルCG,そして着ぐるみでの俳優の演技をブルーバックで撮影し,これをディジタル・データとして拡大し合成する方法の3種類が使われています。 |
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スチル写 真で見るかぎり,区別はつきませんね。 |
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動画として見ると,毛づやや動きの微妙な違いで,フルCGは分かりました(写真4)。一般観客は気づかないかもしれませんが…。 |
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街中で暴れるのはCGのジョー |
(c)1998 Disney Enterprises. All rights reserved. |
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でも,いかにも中に人間が入っているなと感じたキングコングとは雲泥の差ですね。生きているジョーがいるかのような錯覚すらしました。 |
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母親と子供のジョーもあるけど,ほぼ大人になってからのジョーだけですから,じっくり描けましたね。アニマトロニクスとスーツ・イフェクトはベテランのリュック・ベンソン,VFXはドリーム・クエスト・イメージ社とILMが担当です。 |
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これもILMですか。どことなく『ジュラシック・パーク』にも似てましたね。 |
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ロケ地が同じハワイの島だったので,背景がそっくりでした。主演のビル・パクストンも,『ジュラシック・パーク』のサム・ニールと感じが似ているし…。 |
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ストーリーは,健全なディズニーのかたまりみたいな映画ですが,かなり楽しめました。 |
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でも,あのエンディングはやり過ぎですよ。ディズニーとはいえ,あそこまで調子よくやるかと…。 |
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ハハハ。そうですね。 |
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ともあれ,恐竜やエイリアンを自在の操れるILMにとっては,ゴリラの動きをマスターしたのは,また1つ財産が増えたことになります。ディジタルVFX技術は,こうした蓄積が各社に増え,それが互いに影響を及ぼしあってスパイラル状に発展しています。過去5年間目覚ましい進歩を遂げ,今なお急激な上昇気流に乗っている分野だと思います。 |