|
冒頭から逃げ回るばかりで,話の前提がよく分かりませんでした。途中のセリフで補ってあって,ようやく様子がわかって来ましたが。
|
 |
その不可解感と切迫感が,追われている主人公への感情移入を促進するのだと思います。一人称で書かれた小説の映画的解釈の1つということでしょう。
|
 |
この映画のVFX担当はILMだというので楽しみにしていたのですが,あまり目新しく感じませんでした。
|
 |
ILMの他にも,Netter Digital, Master FX社などの新興スタジオも参加していました。前半,ドームの中の未来社会を描くのにかなりCG映像が使われていました。クローン人間の検査プロセスなどもCGを多用していますが,全体の分量としては多くはなかったですね(写真)。描き方も古いSFの味を出すため,意図的にこう描いたのかと思います。
|
 |
街も乗り物も,手塚治虫の漫画で見た未来というか,ステレオタイプでした。
|
 |
私は,例によって家庭やオフィス内の小道具もじっくり見てました。エンド・クレジットで確かめたら,未来コンサルタントとしてDisney
Imagineerng社の3名が担当していたのが目につきました。
|
 |
未来の時代考証ですね(笑)。テレビ電話や医療器具など,未来っぽかったですよ。
|
 |
2079年にしては調度類がイマイチでした。B級作品なので,デザインはケチったのでしょう。家庭にあったテレビやコンピュータ・モニタのアスペクト比に気がつきましたか?
|
 |
え!? そんなところまでは…。
|
 |
エリートのスペンサー夫妻の家庭にあった未来のテレビは,壁掛け型も卓上型も16:9のワイド型でした。ただし,番組はまだセル調の2Dアニメをやってましたね(笑)。そのくせ,市中で見かけるキオスク端末や難民の家庭は,4:3の旧来のモニタ画面でした。
|
 |
80年近く経っても一向にHDTVは普及しないか,コンピュータとテレビは一体化しないという意味なのでしょうか。 |
 |
ハハハ,そこまで意図して描き切ってあれば大したものですが,多分そこまで製作費も配慮も行き届かず,容易に入手できるものを使ったのだと思います。 |