コンピュータイメージフロンティア 番外編

 

6度目のSIGGRAPH
ここにも忍びよるデフレ・スパイラル

O plus E, Vol.24, No.11, pp.1274-1278, 2002

 昨年の11月号でも「書き留めておきたいという興奮も発見もなかった」と言いながら,「映像革命の模様を同時進行で記録しておこうと続けてきた以上,マンネリはマンネリとして記録しておこう」ということになった恒例のSIGGRAPH参加報告である。今年は昨年以上に書くべき材料に乏しいのだが,同じ理由から年次報告を欠けさせないことにした。
 年初には,本「コンピュータイメージフロンティア」シリーズ10年目の区切りとして,過去10年の進展・意義をまとめてみたいと思ったのだが,とうとう果たせずに年が終わりそうだ。書きたいと思う意欲も湧いて来ないし,それだけのネタも見当たらない。一向に良くならない長期不況,日本中に蔓延する閉塞感とも無縁ではない。本CIFシリーズにとってすごいと思えるのは,この数年間ハリウッド映画のVFXだけなのだから。

1.可愛い観光都市でのCGの祭典

写真1 会場の下までご自慢のRiverwalkがつづく

 サンアントニオ,伝説のアラモ砦の町
 開催期間は7月21日〜26日,今年の開催地はテキサス州のサンアントニオだった。何となく名前を聞いたことがあった程度で,テキサス州にあることも,ダラスからさらにメキシコ寄りにあることも知らなかった。大方の日本人はそうだろう。ほとんどの旅行ガイドブックにもこの町に関する記述はなく,ようやく「地球の歩き方」シリーズの『アメリカの魅力的な町』に載っているのを見つけただけだから。
 成田発ダラス・フォトワース乗換ならそんなに不便でもないのだが,今年は往きにサンフランシスコに立ち寄ったため,国内移動だけでほぼ1日かかってしまった。アメリカの中南部のやや西よりなのに,西海岸とは2時間も時差があるとは知らなかった。おまけに最近米国内の空港は,安全検査のためチェックインから搭乗までにやたらと時間がかかる。そういえば今年の海外出張は豪州と欧州だけで,昨秋のテロ以来アメリカは初めてだった。
 ここは歴史に残るアラモ砦と町の中心部に引き込まれた運河Riverwalkだけが人気スポットで,こじんまりしたローカル観光都市だ。と思ったら,人口は全米第7位だという。とてもそうは見えないのだが,SIGGRAPHのガイドにもわざわざそう書いてあったし,その記述にはアメリカ人も驚いていたから,意外な事実なのだろう。ロサンジェルスとオーランド,ニューオーリンズを往復するお決まりのサイクルから脱して新規まき直しを図るSIGGRAPHを,この可愛い観光都市が頑張って誘致してきたようだ。
 アメリカ史に残るアラモ砦の戦いは,中学生時代にジョン・ウェインが監督・主演した長編映画『アラモ』を覚えているし,当時ブラザース・フォーが歌う「遥かなるアラモ」という主題歌が流行った。もう1つの名物のRiverwalkは,なるほど小ぎれいで魅力的に手入れしてある。夜10時まで運航している遊覧船で巡るのも楽しい。会場のHenry B. Gonzalez Convention Centerは,この遊覧船の周遊コースの1つで,町の中心地にあった(写真1)。大半のホテルからは運河沿いに歩いて通える。これまでで最も快適な会場通いであった。

写真2 メインロビーなのに人影はまばら

 予想以上の参加者減
 今年の会場入りは開催初日の日曜日の夕方だった。この夜の特別セッション「Yoda and Beyond: Creating the Digital Cast of Star Wars Episode II」に間に合いたかったからだ。主催者のこの目論見は成功で,会期中を通じて最も賑わい盛り上がったセッションだった。筆者同様,このヨーダのメイキングを見たいためにサンアントニオまで来た参加者も少なくないだろう。
 この日の盛り上がり以外は,淋しいSIGGRAPHであった。地の利が悪いため,今年は減るぞと予想していたが,実態はそれ以上だった。会場で出会う日本人からは,口々に「今年は規模が小さい。面白くない。空いている」という声が聞こえてきた。まるで「はるばるやって来て損をした」と言わんばかりだ。混んでいたらじっくり見物できないと文句を言うくせに,人は現金なものだ。レジストレーションも全く混雑していなかったし,今年はグッズ類の種類も少なく,販売も低調だった。休憩時間には混みあうものの,セッションが始まるとロビーに人影はまばらだった(写真2)。
 恒例の参加者数,出展社数等の統計的数値は表1の通りである。筆者が初参加したピークの97年と比べると,参加者は約1/3,商業展示面積は約半分に落ち込んだ。いや,今年は有効展示面積が発表されず,このコンベンション・センターの案内ページから隣接するEmerging Technologiesを含む部屋の大きさを拾ってきただけだから,商業展示面積はこれよりぐっと少ないはずだ。出展社数の減少率の方が少ないから,出展社側も今年は参加者が少ないと見て,大型展示を差し控えたということだろう。
 確かに参加者の絶対数は少ないが,お馴染みの顔にはよく出会った。恒例の酒パーティの主役の東大K教授が居るのは当然として,SIGGRAPH Tokyo関連のメンバーでは,東工大N教授,神戸大K助教授,慶応大SFCのI教授夫妻,尚美学園のK教授,CG-ARTS協会のM女史とS女史,ソニーのS氏,VFX評論家のO氏,デジタルハリウッドのS学校長,学会関係からは,東工大S教授,筑波大O教授,I助教授,阪大K教授父娘,K助教授,広島市大K助教授……といった常連の顔が見える。何だ,自腹を切ってやって来る浮動層が減っただけで,この連中はやはり何をおいてもSIGGRAPHの動向が気になるんじゃないか。

表1 SIGGRAPH参加者/出展社の推移

開催年
開催地
入場者数
出展社数
有効展示面積

95
ロサンジェルス
38,661
280
96
ニューオーリンズ
28,500
321
97
ロサンジェルス
48,700
359
182,600
98
オーランド
32,210
327
171,955
99
ロサンジェルス
42,690
337
154,400
00
ニューオーリンズ
25,986
316
142,645
01
ロサンジェルス
34,024
303
124,400
02 サンアントニオ 17,282 225 96,981*

(*Emaerging Technologies他のスペースを含む)

2. 定番メニューの今年の話題

 今年からDVDが標準配布
 実を言うと,記録として留める以上はと,それなりに今年感じたことを会期中に整理し,まとめておいた。ところが,帰国後過去の番外編を見て驚いた。メモを読み返してみると,その大半は昨年既に書いているし,残りは一昨年書いてしまったことなのである。参った。
 その最たるものは「参加者は減ったが,論文は増えた」なる記述で,この傾向は今年も続いている(表2参照)。論文投稿数/採択数は,昨年の300分の65が,今年は358分の67であるから,投稿が2割近く増え,採択率も下った。日本からは昨年3件通ったのに,今年はゼロだった。CoursesもSketches & Applicationsも発表数はどんどん増えているから,皮肉なことに参加者数は減っているのに,技術情報の収集場所としてのSIGGRAPHの価値は増しているのである。
 プログラム編成は,これまでCoursesが前半3日間,Papers,Panels,Sketches & Applicationsが後半3日間という構成だったのが,今年から後者が4日間に変更され,途中1日重なるようになった。学術系オリジナル発表の場は,なるべくパラレル・セッションを減らそうという配慮のようだ。
 もう1つ特筆すべきは,今年からWeb Graphicsというジャンルが設けられ,10セッション31件の発表があった。CG技術の活躍の場は映画からゲームやウェブへという流れは,これまで再三して指摘してきたことだが,それがより具体的になったということだ。まだ他の発表セッションと比べるとレベルは高くないが,この分野が成長することだけは確実だろう。
 予稿集3冊は益々重くなるが,CD-ROM 3枚の他に今年はDVDもついてきた。例年Video ProceedingはVHSビデオテープで供給されていたのが,ついにDVDが標準となったのである。別売りのビデオ集3本も同様にDVD 3枚になっていた。SIGGRAPHならではの先進性の表われだ。複製の単価を考えれば当然とも言えるが,それだけDVDの普及も急で,製作コストも学会が支出できるレベルになったということだ。

表2 主要プログラムのセッション数/作品数

 
1997
1998
1999
2000
2001
2002

Course
35
46
43
44
54
58
Papersセッション数(論文数)
12(48)
11(45)
13(51)
16(59)
16(65)
15(67)
Video Proceedings
33
24
33
37
36
44
Panels
16
18
15
14
18
12
Sketches & Applications セッション数(発表数)
26(99)
23(83)
26(93)
30(108)
36(138)
38(147)
Emerging Technologies
44
26
26
29
24
22
Electronic Theater
59
46
44
41
47
37

 会場をコンパクトにして,活気をもたせた
 SIGGRAPHならではの未来体験コーナーArt Gallery(以下,Art-G)とEmerging Technologies (以下,E-Tech)は一昨年は境界がなく一体となった運営で,昨年も隣接した会場だったのに,今年はこの2つが会場内の最も離れた場所に配置されてしまった。会場全体を見て欲しいという配慮からだろうか? 岐阜県IAMASのS校長やMITメディアラボのI氏が,開口一番「今年はつまらない。レベルが低い」と語りかけてきたように,Art-Gには特筆すべき感心する作品は見当たらなかった。インタラクティブ・アートはどこかで見かけたようなアイデアばかりだった。

写真3 Virtual Chanbara(東大)。
体験風景(左)とモニター画面(右)。
写真4 新方式の光学シースルーHMD(通信総研)。 この大きさでは,実用はまだかなり先。

 一方のE-Techは例年通り,日本勢が3分の1以上を占める活躍の場だが,中でも東大から出展の「バーチャル・チャンバラ」は抜群の人気アトラクションだった(写真3)。VR学会の学生VRコンテストから選ばれ,昨年春のIEEE-VR 2001で展示されたものが,かなり改良されていた。ただし手作りのひ弱さか,ヘビーな利用に堪えかねて,すぐ壊れてなかなか復旧しなかったのが残念だった。その他では,通信総研のオクルージョン可能な光学シースルーHMD(写真4),背面投影スクリーンとハーフミラーを用いた独Fraunhofer研究所の「バーチャル・ショーケース」(写真5),ARツールキットを用いた作品数件等,AR/MR系の展示が目立った。
 我々が出展した一昨年のE-Tech,昨年のArt-Gは,幸運にもいずれもレベルが高かった。良い作品が多いと印象に残り,どれもが得をする。それと比べると今年は平均レベルが落ちる。過去数年間,多数の出展と大デレゲーションでこの会場を賑わしたATRからの展示がないのが淋しい。「ATRがいないと思えば,そう言えばMR研も出して来ない。これじゃSIGGRAPHもさびれるわけだ」とK教授から低調の主犯扱いされてしまった。確かに,参加者減が予想された今年は,費用効果比を考えて投稿を見送ったのは事実である。景気と同様,負のスパイラルに入ると悪い方へ悪い方へと流れるようだ。

写真5 Virtual Showcase(独Fraunhofer研究所)。バーチャルと言いながら,実はハーフミラーを使った複合現実。


 火曜日から始まる商業展示のExhibitionsは,出展社数も展示面積も減ったはずなのに,そう感じさせない熱気があった。会場を狭く,上手く配置したせいか,人口密度は高く活気が感じられた。これは運営の妙だろう。いや,ビジネスで出展している以上,出展社の意識と情熱は例年通りで,愚痴っぽい参加者よりも上だったためもあるだろう。
 商品のジャンルは例年と大差ないが,PCクラスタやグラフィック・チップなどのハード・ベンダーの勢いがあるように感じた。特に業界をリードするnVidia社やこれを迎え撃つATIテクノロジー社の実演デモには,いつも人だかりが絶えなかった。

 Electronic Theater: 日本からの2作品が健闘
 恒例のCGアニメ-ションの祭典Electronic Theater(以下,Eシアター)は,今年の入選は37作品と例年より少なめだった。うち劇場用映画からは,『ロード・オブ・ザ・リング』から2本,他は『ブレード2』『パニック・ルーム』『スパイダーマン』『タイムマシン』『スター・ウォーズ エピソード2』の計7作品だ。昨年の11作品より減ったが,品質だけで評価するともっと入ってしまうから,これだけに抑えたのだろう。VFX映画時評の担当者としては大体予想したシーンだったが,予想外だったのは『パニック・ルーム』だ。舞台となる4階建てのタウンスハウス内のカメラワークは秀逸で,壁や調度類の一部はCGだろうと推測していたが(02年5月号),CG映像の役割はもっと大きかった。通常,販売されるビデオ集には映画は入っていないが,この『パニック・ルーム』のメイキングはしっかり収められているから,余程その種明かしを見せたかったのだろう。ハイ,しかと拝見し感心しましたよ。
 日本からは,ポリゴン・ピクチュアズ社の『ポリゴン・ファミリー エピソード2』とデジタルハリウッドの小野修氏の『たなばた』の2作品が入選した。前者は,今年のEシアターで最も会場の爆笑を誘った秀作だ。最近ギャグ系のアニメが選ばることは少ないから,余計に価値がある。一方,学生作品を世界の第一線のEシアターに次々と入選させてきたデジハリも,昨年は選に漏れたが,今年は見事に返り咲いた。エライ!
 Eシアター37作品のうち,最優秀作品賞はTomek Baginski氏の『The Cathedral』,審査員賞はOliver Coulin氏他の『Le Deserteur』に与えられたが,筆者が選んだ今年のベスト3は以下の通りである。
 1. Vermeer, Master of Light
 2. Advanced Rule-Based Simulation for "Check-in To Disaster"
 3. Star Wars: Episode II "Attack of the Cloans"

3. VFXその他の話題

 集客力の差で本丸の明け渡し
 前述したように,筆者の最大のお目当ては『SWエピソード2』のメイキングだった。もともと,SIGGRAPH参加者と『スター・ウォーズ』ファンの相関値は極めて高く,ILMが手の内を晒すこの夏のCGの祭典は業界人なら必見のイベントだ。今年は3年に一度のSW年,しかも,「Yoda and Beyond」などという巧妙なタイトルを付けられたのでは,ファンにはたまらない。開会初日,日曜の夜の会場ボールルームAは3,000人以上の聴衆の熱気に包まれていた。
 まずヨーダを如何にモデリングし,エピソード5と違和感のないようにするかから入り,『SWエピソード2』の様々な見せ場のメイキングが紹介された。誰もが待っていたヨーダのドッグ・ファイトのメイキングを最後まで見せない演出も心憎かった。プレビジュアライズと完成版のスプリット・スクリーンでの比較はウケにウケた。映画のVFXプロセスが複雑化するにつれ,PreVizの重要性が増していることが良く分かる。
 他の2つの特別セッションの1 つ「The Fate of Play: Game Industry Revolutionaries Speak Out」は,表題が派手でも中身はツマラナイだろうと予想したが,その通りだった。SIGGRAPHのゲーム関連のセッションは,どうしてこう毎年面白くないのだろう? 市場を制する力のない人物たちのたわ言ばかりだからだろうか。
 この傾向は2月に参加した欧州のimagina.02でも同じだった。欧州のゲームソフト会社の話には,どれも真実味も説得力も感じられなかった。招待され日本のカプコンから参加していたO氏の話が最も迫力があった。
 残るもう1つ特別セッションは,楽しみにしていた「Spider-Man: Behind the Mask」で,期待以上のメイキング映像だった。「スター・ウォ−ズ vs. スパイダーマン」という構図は,映画の興行成績だけでなく,今年のSIGGRAPHの象徴でもあり,ファンはそのいずれをも楽しんだ。最も驚いたのは,主演のトビー・マグワイアの顔を覆うマスクは布やラバー製ではなく,大半はCGで書き加えたものだということだ。マスクをつけずに演技した方が迫力が増し,スパイダーマン・マスクなど後でいつでも被せることができるというわけだ。また,ニューヨークの街と思ったシーンのほとんどは,ロサンジェルスの景観に,NYのビルのテクスチャを貼り付けて作ったものだった。いやはや,そこまでは完成版の映画からは見抜けなかった。
 例年なら,最大の人数を収容できる会場は学会の嫡流たるPapersのセッションが占めるのだが,この特別セッション会場のボールルームAは,他にはSketches & Applicationsの映画メイキングの講演用に使われていた。即ち,SIGGRAPH正統のCG技術の純粋論文発表が,最大の会場をVFXメイキング分野に明け渡したということだ(本CIFシリーズもそうだが:-P)。お蔭で,筆者はほとんど1週間をこのボールルームAで過ごすことになる。集客力の差と言えばそれまでだが,それでいいのか少し複雑な心境だ。
 この会場で『スチュアート・リトル2』『タイムマシン』『ロード・オブ・ザ・リング』『レイン・オブ・ファイアー』『トリプルX』『アイス・エイジ』などVFXメイキングを堪能したが,詳細までは立ち入らないでおこう。全体として言えることは,現在CG界の優秀な人材が続々とVFXスタジオに入り,CG技術の最前線を牽引している。高度な物理モデルを行える高学歴者が多数いることは既に何度も書いたが,最近はどの映画も事前のキャラクタ設計やPreVizにかなり力を入れていて,そこにハイセンスな人間を投入していることが感じられる。
 これは,imagina.02でも感じたことだった。米国資本以外の映画では,この徹底した事前準備,パラメータ変更による試行錯誤が臨機応変にできる体制がない。欧州の独立系スタジオではそこまでの力はなく,ましてや日本は論外だ。
 このシミュレーションの実力という点では,ゲーム業界は映画業界にまだ大差をつけられている。制作にかけられる時間は1/3,コストが10分の1以下というのが実状のようだ。

 ここでもデフレ・スパイラル
 駆け足で今年の参加報告を述べたが,大きなトレンドは一昨年,昨年と何も変わらない。CGの応用は,映画でピークを迎え,それがやがてゲームやウェブに波及すると思いながら,なかなかそこに至らない。映画分野のCG/VFXもまたものすごいスピードで進化しているからである。
 こうして立派に産業として成り立ったVFXであるが,1997年をピークに,情報源としてのSIGGRAPHの価値は長期低落を示している。実際には情報量は増しているのだが,精神的にそう感じない人が多いのだろう。定番メニューは安定した高水準なのに,新しい何かが起こりそうな予感が少なくなったからだ。
 参加者が減ると思うから,商業展示への出展社は大規模展示を控えるし,E-TechやArt-Gへの投稿者は躊躇する。この一瞬の躊躇が魅力ある展示を減らし,それを予想して参加者はますます減少するという悪循環に陥りはじめた。主催者幹部が焦りを感じて打つ手が逆効果になるのは,日本経済が陥っているデフレ・スパイラルと同じだ。
 とはいえ,昨年も書いたように,これだけの専門性も意識も高い参加者を集める祭典はそう簡単には作れない。来年は西海岸のサンディエゴ開催だから,今年よりは盛り上がるだろう。その翌年はアトランタが予定されていたが,急遽見直しがかかっているという。本CIFシリーズは,ただ同時代記録のために,まだ何年間もこのイベントを追うのだろうか,それとも別の視点からディジタル映像革命の様相に切り込むことになるのだろうか。 (Dr. SPIDER)